一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • VAIOノートが突然死!M.2 SSD取り出し→「裸族の頭」でデータ救出するまでの記録

はじめに

ある日、VAIOノート(VJS112C12N)が完全に沈黙しました。
電源を挿しても充電ランプが点かず、電源ボタンを押しても一切反応なし。

幸い、ストレージ(M.2 SSD)は無事だったため、物理的に取り出してUSB変換アダプタ経由で接続し、データを救出することができました。

今回はその手順と対処法をまとめて記録します。


症状

  • VAIOノートが全く起動しない

  • ACアダプタのランプは点灯しており通電はしている

  • しかし、本体側の充電LEDは無反応

  • 内蔵ストレージにアクセスできないため、外部手段が必要


使用した機材

  • VAIO VJS112C12N(故障機)

  • M.2 SSD(NVMe/2280サイズ)

  • Century「裸族の頭」
    型番:CRAM2NSU10G (税込4,400円)
    → M.2 NVMe SSDをUSB 3.2 Gen2で接続可能

  • 代替のWindows PC(USBポートあり)


ステップ1:SSDの取り出し

  1. ノートPCの底面ネジ(複数)を外してカバーを外す

  2. バッテリー近くにあるM.2 SSDを確認

  3. ネジ1本で固定されているので外して慎重に引き抜く

※ SSDに物理的な破損はなし


ステップ2:USBアダプタでPCに接続

  1. SSDを「裸族の頭」に装着し、付属の放熱カバーで固定

  2. USB-Cケーブルで別PCに接続

  3. 数秒で「新しいドライブとして認識」される
    (D: や E: ドライブなど)


ステップ3:アクセス権の変更(所有者変更)

最初は以下のようなエラーが出て、ユーザーフォルダにアクセスできません。

このフォルダーにアクセスする許可がありません。

これは、元のPCのユーザーアカウントが所有者になっているためです。
以下の手順で現在のユーザーに所有権を移します。


【所有者変更手順】

  1. エクスプローラーで対象フォルダ(例:Users/旧ユーザー名)を右クリック → [プロパティ]

  2. [セキュリティ]タブ → [詳細設定]

  3. 「所有者」の右横にある [変更] をクリック

  4. 自分のユーザー名を直接入力 or [詳細設定] → [今すぐ検索]から選択

  5. 「サブコンテナーとオブジェクトの所有者を置き換える」にチェックを入れる

  6. [OK]で変更を適用 → しばらく待つ


結果

  • すべてのファイルにアクセス可能に!

  • ユーザーのドキュメント、デスクトップ、画像、メールデータなどを無事救出

  • BitLockerやEFSで暗号化されていなければ、この方法で問題なく読み取れる


教訓・まとめ

項目 内容
状況 ノートPCが電源トラブルで起動不能
手段 M.2 SSDを物理的に取り出しUSB変換でアクセス
問題点 所有者違いによるアクセス制限
解決法 所有者変更によって完全アクセス権を取得

補足:SSD変換ケースの選び方

  • 「裸族の頭」シリーズは冷却性能が高く、信頼性あり

  • USB 3.2 Gen2(10Gbps)対応で、高速データ転送可能

  • NVMeかSATAかを必ず確認(対応規格が異なる)


最後に

ノートPCが突然使えなくなっても、ストレージさえ生きていればデータは助かるケースがほとんどです。

今回のように、

  • M.2 SSD取り出し

  • USB変換で別PCに接続

  • 所有者変更でアクセス権取得

という流れを知っておくだけで、「あの大事なファイルが消えた…」を防ぐ最後の砦になります。

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