催眠術をかける側には、人の心に踏み込む独特の怖さが伴う。
観客の無意識に踏み込む責任は重く、一歩間違えれば信頼を損なう。術師は相手の反応を瞬時に読み、安心感を与えながら誘導するが、予期せぬ抵抗や過度な反応に冷や汗もの。判断の「瞬発力」が試される瞬間だ。
話の中や状況でで相手の心理状態を把握し、言葉や雰囲気を緻密に調整。ショーでは、観客の安全と楽しさを最優先に、強制や不安を与えない配慮をする。
成功すれば感動の共有だが、失敗は術師自身の自信喪失と仕事の失敗を意味する。催眠術というエンターテイメントの裏には、常に緊張と責任が潜む。それが催眠術師の怖さであり、魅力だ。
あと、30分の催眠術ショーやるだけで信じられないほど疲れるということも最後に添えておく。