一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 安倍晋三は何を残したのか〜世界の真ん中で咲き誇る日本〜31

【最強の外交家】❶

安倍晋三と言えば、外交が得意とよく言われるが、具体的にどんな外交を行ったのだろうか。

総理に返り咲いた時の日本の状況、日米関係は戦後最悪であった。政権発足後、すぐに関係修復を進めたい安倍総理は、日米首脳会談を申し入れるも、1ヶ月以上も待たされ、いざ訪米しても晩餐会は開かれず、昼食会を兼ねた会談はわずかに90分。オバマ大統領の席にはミネラルウォーターが置いてあるだけという状態。

食事など一緒にする気はないという態度だった。民主党政権時代に日米関係が最悪なレベルにまで達していたことに加え、左派マスコミによる「安倍は偏狭なナショナリスト。歴史修正主義者」というレッテル張りにより、安倍総理に対する強烈な警戒感があったのだ。

オバマ大統領は、外交儀礼として嫌々来日するも、ミシェル夫人は同行させず、事務的に話を済ませてさっさと帰国してしまう始末だった。その後、習近平をカリフォルニアの保養地に招き、2日間に渡り、計8時間も会談したのとは大きな扱いの違いであった。

鳩山政権時代に来日したオバマ大統領は、日本滞在中にも関わらず、鳩山総理はシンガポールに外遊に行ってしまった。信じがたい行為である。オバマ大統領は大恥をかかせられた格好だ。あらゆる点から、オバマ大統領の日本への不信感は根深いものになっていた。

第二次安倍政権は、このような最悪な状況でのスタートだった。

ドイツのメルケル首相と会談した際には、「メルケル首相、中国にはずいぶん行ってたけど、日本には全然来なかったじゃないですか」と言うと、「だって日本の首相はすぐ代わってしまうから、行っても意味がないじゃないの」と言われてしまう。

短命政権が続くと言うことは、長期的な政策に取り組めないと同時に、外交的にも大きなマイナスとなるのだ。

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