一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • わたしの仕事・9月

9月のハイヤードライバーの仕事は、夏から秋への季節の移ろいを感じながら、新たなリズムに乗っていくような、そんな心地よさとやりがいに満ちています。暑さの中にも少しずつ涼しさが混じり、街も人の流れも落ち着きを取り戻していく時期。そんな中で、私たちハイヤードライバーの仕事も、少しずつビジネス中心の運行へと戻っていきます。

企業では下半期のスタートに向けて会議や視察、取引先訪問などが活発になり、ビジネス送迎の依頼が増えてきます。特にこの時期は、暑さが残る日もあれば急に涼しくなる日もあり、お客様の体調や快適さに対する配慮がとても大切になります。車内の温度や湿度を細かく調整しながら、お客様がリラックスできる空間をつくること。それがプロとしての技量の見せどころであり、細やかな気配りが信頼へとつながる瞬間でもあります。

また、9月は観光シーズンの再開時期でもあり、秋の景色を求めて地方へ向かうお客様や、海外からの旅行者の姿も多く見られるようになります。そんな方々にとって、ハイヤーは単なる移動手段ではなく、「日本の心」を感じる一つの体験です。運転の丁寧さ、会話の節度、そしてさりげない気遣いが、おもてなしの一部として記憶に残ることを意識しながら、一便一便を大切に運行しています。

9月はまた、敬老の日やシルバーウィークといった家族行事もあり、高齢の方をお乗せする機会も増えてきます。ゆっくりと、安心して移動していただけるよう、いつも以上に丁寧な運転を心がけています。乗降時のサポートやお声かけ一つにしても、その方の一日が穏やかで心地よいものになるよう、心を込めています。

空が高くなり、風が涼しくなるこの季節。車窓から見えるススキや色づき始めた木々に、お客様がふと目を向けられた瞬間、「この景色を一緒に見られて良かった」と思えるのも、ハイヤードライバーならではの幸せです。

9月は、夏の喧騒が過ぎて落ち着きを取り戻す時期。そんな中でも変わらず誰かの時間を支え、快適なひとときを提供できることに、私は喜びを感じています。この仕事は、毎日が新しい発見と出会いの連続。その一つひとつが、私の誇りと楽しさに繋がっています。

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増澤 直也

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