カスタマーハラスメント(カスハラ)に対応するためのポイントは、従業員の心身の安全を守りながら、組織として適切に対応していくことが求められます。
以下のポイントを参考にしてください。
1. 会社・組織としての明確な方針を定める
まず大切なのは、カスハラを容認しないという明確な姿勢を企業として示すことです。
社内にガイドラインやポリシーを設け、「どのような行為がハラスメントにあたるのか」「どう対応すべきか」を共有しましょう。
2. 従業員・メンバーを守る仕組みを整える
カスハラに直面したとき、従業員が一人で抱え込まないように、相談窓口や報告フローを整備しましょう。
録音・記録のルールを明確にし、状況証拠を残すことも大切です。
3. 冷静かつ毅然と対応する
理不尽な要求や暴言に対しては、感情的にならず、冷静に、かつ毅然とした態度で対応することが重要です。
相手に「これ以上は通用しない」と思わせることが、エスカレートを防ぐ効果もあります。
4. 対応の限界を明確にする
過度な要求や違法な行為に対しては、「できる範囲」と「できないこと」を明確に伝えることが必要です。
必要であれば、上司や責任者が前面に立ち、本人を保護する対応をとることも検討しましょう。
5. ケースに応じて外部機関とも連携する
悪質なケースでは、警察・弁護士・労働基準監督署など外部の専門機関と連携することも視野に入れましょう。
対応履歴を記録しておくことは、法的手段を取るうえでも重要です。
カスタマーハラスメントは「顧客第一」とのバランスをどう取るかが課題ですが、最優先すべきは従業員の安全と尊厳です。
個人任せにせず、組織全体で「守る」体制を築くことが不可欠です。