オーガニックの野菜は、安全・安心、体に良いイメージがあります。実際に、わたしも食べてみて、甘い、苦みがない、味が濃いといった美味しい印象があります。
前回書いたコラムから、「危険性もある」ということがわかり、今回も調べてみました。
10年間オーガニックの世界に関わっていらっしゃる、オーガニック・フェアトレードコーヒーに特化した自家焙煎店さんが出している記事を参考にさせていただきました。
オーガニック農産物の危険性は、①オーガニックによる農薬の使用②オーガニックと有機肥料の関係、があるそうです。
オーガニックのものに、有機JASと書かれたものがありますが、これは人の食への安全のためのものではないということ。有機JASの元々の目的は、農産物の安全性を定めるためのものではなく、どのような農業の方法によって栽培されたものかを定めるものである。そして、使用していい農薬もあるということ。使用できる農薬の制限はありますが、使用量の制限はないということ。これは、知りませんでした。
勝手なイメージだけで、オーガニックは無農薬、使っていても最小限、と思い込みもありました。
有機肥料については、動物性堆肥、植物性堆肥の2種あります。
動物性堆肥には、注意が必要だそうで、畜産業の9割は遺伝子組み換えの餌を使用しています。そして、この遺伝子組み換えの餌(麦・米・トウモロコシなど)には当然農薬が使われています。家畜は、この餌を食べ、その排せつ物が堆肥として使用されています。
また、畜産業の常識として、予防接種、抗菌剤、消毒薬などの薬品を大量に使用。
そういった動物性堆肥で育てられた農産物は、家畜の糞に含まれる栄養素と同時に、残留農薬、残留薬品などの汚染物質も吸い上げてしまいます。
この記事を読んで、そこまで考えたことはなかったですが、とても納得しました。
肥料の与えすぎで過剰栄養の土壌では、硝酸性窒素が発生し、これにより発がん性やヘモグロビン血漿などの深刻になっているようです。有機JASの規格では、肥料の量は制限がないので、有機JASの食品にも含まれる可能性はあるそうです。実際に、健康を意識している有機JASマークの食品のみを食べていた方も、硝酸性窒素により体調を崩されていた方もいるようです。
こうなると、何を食べれば安全なのかわからなくなります。
有機農家さんもすべてがそうではなく、良質な動物性堆肥を適正な量で育てている方もたくさんいらっしゃいます。見分ける方法の一つに、トレーサビリティ(生産履歴)があります。
あとは、直売購入です。有機農家さんが、個人やグループで販売サイトを設け、直接取引する宅配サービスも増えてきています。生産者さんの顔が見えることや思いがわかるので、安心です。
一番身近な食のことなのに、知らないことがたくさんあります。
どのようにつくられた農産物なのか、みんなが関心をもって買うようになれば、本当に安心、安全な食品が残っていくと思います。