19世紀後半になると『製販分離』の仕組みがFCシステムとして整備され発展していきます。当時この仕組みで大成功した代表的な2社を紹介します。
まず1社が1892年設立のコカ・コーラ社です。コカ・コーラは元々駅馬車の酔い覚め薬として開発されましたが、店頭でもグラス売りされるようになって評判を呼び、一般的な清涼飲料水として日常的に飲まれるようになりました。そして1899年にテネシー州にて2人の実業家がコカ・コーラのボトリング販売の権利を手に入れます。その時の契約は、コカ・コーラ社(フランチャイザー)が自社製の原液と統一されたボトルラベルを供給し、2人の実業家(フランチャイジー)が契約した地域で独占販売するというものです。こうしてコカ・コーラのFCシステムが完成しその後20年も経たないうちに1000社を超える販売代理店が全米各地に設立されました。さらに、これに刺激されたように、ペプシコ社、ドクターペッパー・スナップルー・グループ、ローヤルクラウンコーラ社などがFCシステムを導入して成功を収めています。