一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

Zabbixはオープンソースのネットワーク監視ツールとして広く利用されており、Webサイトの死活監視も効率的に行えます。URLの死活監視を設定することで、サービスの可用性を継続的に監視し、問題発生時の迅速な対応が可能になります。

基本的な設定手順

Zabbix WebインターフェースからURL監視を設定します。まず「設定」→「ホスト」から監視対象のホストを選択し、「アイテム」タブで新しいアイテムを作成します。アイテムタイプは「HTTPエージェント」を選択し、URLフィールドに監視したいWebサイトのURLを入力します。

重要な設定項目として、リクエストタイプ(GET、POST等)、タイムアウト値、リトライ回数があります。通常のWebサイト監視では、GETリクエストでタイムアウトを30秒程度に設定することが一般的です。

応答コードによる監視

HTTPレスポンスコードを監視することで、より詳細な状態把握が可能です。200番台のレスポンスコードは正常、400番台や500番台はエラーを示します。プリプロセッシングタブで正規表現を使用し、特定のレスポンスコードのみを抽出できます。

また、レスポンスタイムの監視も重要です。アイテムタイプでレスポンスタイムを選択することで、Webサイトの応答速度を数値として取得し、パフォーマンスの劣化を早期発見できます。

トリガーとアラート設定

監視データを基にトリガーを設定します。例えば、HTTPレスポンスコードが200以外の場合や、レスポンスタイムが閾値を超えた場合にアラートを発生させます。トリガーの式では「last()」関数を使用し、最新の値を評価条件として設定します。

障害発生時の通知設定も重要です。メール、Slack、webhookなど、多様な通知方法を組み合わせることで、チーム全体への迅速な情報共有が実現できます。

高度な監視機能

Zabbixでは、HTMLコンテンツの特定文字列を監視することも可能です。ログインページの監視や、特定のエラーメッセージの検出など、より詳細な監視が行えます。

複数のURLを効率的に監視するには、テンプレートを作成し、複数のホストに適用する方法が効果的です。これにより、設定の標準化と管理工数の削減が実現できます。

ZabbixのURL死活監視は、Webサービスの安定稼働に欠かせない機能として、多くの組織で活用されています。

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