こんにちは。
私は日々、スポーツの現場でアスレチックトレーナーとして活動していますが、それと並行して、多様な働き方や学びの形を共有する場として、こうした記事を通じた情報発信を行っています。
今回は、合間の時間を使って続けている英語学習の中で出会った、非常に興味深い一冊をご紹介したいと思います。
■ 英語は「話せた方が良い」から「話せないと困る」時代へ
紹介する書籍は、川崎あゆみさんの『英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方』(日本実業出版社)。
タイトルに惹かれて読み始めたのですが、内容は英語学習にとどまらず、言語と脳の仕組みにまで踏み込んだ非常に実践的な内容でした。
現代の働き方やサービスは、ますます多様化しています。
たとえば、接骨院・理美容・飲食・観光などの分野でも、外国人のお客様と接する機会が少しずつ増えてきていると感じている方も多いのではないでしょうか。
そんな今だからこそ、**「英語はできなくても仕方ない」から「少しでも伝えられた方が安心」**という方向へ、時代の空気が確実に変わってきていると私は感じています。
■ 英語が「出てこない」本当の理由
本書では、「英語が話せない原因」は語彙力や文法の不足ではなく、
脳の中に“英語の通り道”ができていないから
と解説されています。
私たちは普段、日本語で思考し、表現し、理解する構造で生活しています。
そのため、英語を使おうとしても、その構造が切り替わらず、「英語→日本語→英語」という面倒なルートを通るために反応が遅れるのです。
この“脳内の道”をスムーズに作るには、**繰り返しの接触と使う経験(アウトプット)**が必要だというのが本書の主張です。
■ 「じぶん英語」で伝われば、それでいい
特に印象に残ったのが、「じぶん英語」という考え方。
これは、完璧な文法や発音を目指すのではなく、
自分の言葉として自然に出てくる、伝えるための英語
を育てるというアプローチです。
日々の現場でも、「うまく言おう」とするよりも、「伝わること」「必要な言葉を出せること」の方が、ずっと大事だと実感しています。
それは語学でも同じ。相手との信頼関係は、言葉の正しさよりも、伝えようとする姿勢や工夫の中に宿るのだと感じました。
■ 英語習得は、4つのステップで進む
本書では、英語の習得プロセスを以下の4つの段階に分けています:
このサイクルを回すためには、「聞く・読む」といったインプットに加えて、「話す・書く」といったアウトプットが不可欠です。
私も最近は、短い英語の独り言やメモ書きを習慣にしていますが、それだけでも「英語が遠い存在ではなくなる」感覚があります。
■ 英語を“学ぶ”から、“使う準備”へ
今後の日本においても、英語を話す機会は増えていくことが予想されます。
外国人の方と接する機会が日常に入り込んできた今、英語は「やらなければならない」ものではなく、
「備えておくと安心なもの」「使えると選択肢が増える道具」
として、現実的なスキルのひとつになりつつあります。
特に、私たちのような対人サービスや身体に関わる仕事では、言葉を通じて不安を減らすことがとても大切。
そのための一歩として、「じぶん英語」を育ててみることは、大きな意味を持つはずです。
■ まとめ:誰にでも「伝える力」は備わっている
英語を話すことに対して、「自信がない」「向いてない」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
でも本書は、その固定観念を優しく解いてくれます。
誰もが自分のことばで、自分なりに伝える力を持っている。
それを活かすために、少しずつ道をつくる——それが「言葉を育てる」ということだと私は感じました。
今回もお読みいただきありがとうございました。
また次回も、日々の仕事や学びにプラスになる情報をお届けしていきたいと思います。
(参考書籍:『英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方』川崎あゆみ 著/日本実業出版社)