一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

仕事をしていると、当然のことながら自分が知らないことは多々出てくる。

知らない中でも、ざっくりとは切り分けた方が先に進みやすい。
その指針が業務知識と技術知識の切り分けだ。

業務知識はその現場にいて知っている人に聞くしかない。
ChatGTPに聞いたりGoogleで検索しても当然のことながら出てくることはない。

反して、技術知識は自分で調べることができる。
新人ならまだしも、ある程度経験があって戦力が期待されている技術者があれもこれもと他の人に技術知識を聞きまくっていたら。
これは周りの心象が悪くなる。
「自分で調べてよ」と周りの人は思うだろう。

よくあるのは、業務知識と技術知識がごっちゃになっていて切り分けができない人からの質問があるケースだ。
業務知識と技術知識の切り分けができてないと非効率な質問になってしまう。

わからないことがあっても技術知識は自分で調べ業務知識だけを抜粋して質問をすると、回答する人の負荷を下げることができる。

具体的には、Gitのチェリーピックで特定のコミットを別のブランチに付けるのはどうやったら良いのだろうか?という状況になったとする。

・チェリーピックが何なのか → 技術知識
・どのコミット履歴を移す必要があるか → 業務知識

となる。

中堅以降の技術者が「チェリーピックって聞いたことがあるけど何ですか?」と質問するのはお粗末だ。
業務知識と技術知識の切り分けを意識していないと、この質問をしてしまう。

「質問する前は業務知識と技術知識かどうかわからないのでは?」と思うかもしれない。
もしわからない場合は「技術的なものだったら自分で調べるのでご指摘ください」みたいな感じで予防線を張っておけばスムーズだ。
業務知識と技術知識の切り分けを意識しておくとこれができるようになる。
意識していない人は予防線無く丸ごと他の人に質問を投げ、はたから見るとクレクレ君に見えてしまうことがある。
これが続くと回答する側としてはストレスが溜まる。

常日頃、業務知識と技術知識の切り分けを意識できるようになっておくことは、周りの人との質疑応答を円滑にする上で助けになる。
ひいては、地味だがその職場での人間関係で良い方向に影響を及ぼす。

なぜか周りの人から回答が貰いづらいなぁと感じている人は、ぜひ、これを心がけてみよう。

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今成 匡志

IT業界20年、その中でフリーランスSEは10年になる40代エンジニアです。 新卒と35歳のときにリストラに会った氷河期世代でもあります。 個人的に最も興味あるのは、技術メインではなく「仕事が出来て稼げるSEはどのような性質があるか?」という点です。 もちろん技術そのものにも興味がありますし、技術がどのように世の中に使われているか?ということにも興味があります。 上に挙げたような切り口から記事を書いていきたいと思います。

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