今月から、いよいよ大規模基幹システム再構築プロジェクトは設計フェーズに突入しました。要件定義フェーズで「これは設計で検討します」と先送りされてきた課題に、いよいよ本格的に向き合う時期です。
しかし、早くもいくつかのチームで進捗の遅れが見られ始めています。私の目から見て、その背景にあるのはコミュニケーション不足です。チーム内の連携はもちろんのこと、クライアントとの密な対話が不足しているように感じます。さらに、チームリーダーの機能不全も散見されます。ゴールと期限から逆算したタスクの優先順位付けが曖昧なため、各メンバーが何をすべきか途方に暮れている状況です。
そして今、特に懸念しているのが「役に立たない外部設計書」の量産です。情報が不正確で網羅性も欠き、まるで作成者の思考をそのまま書き出したかのような設計書は、残念ながらプロジェクトの足かせにしかなりません。これらの整合性を取る作業だけで、すでに多くの時間が奪われています。私が考えるに、本当に必要なのは、アーキテクチャの決定事項と実現方式を明記した「外部設計書」と、正確な情報が網羅され、かつCSVやJSON形式での活用や生成AI連携が容易な「一覧表」です。
今月は、私にしかできないタスクに時間の50%を費やし、残りの50%は進捗の芳しくないチームへの支援や、問題のある設計書の早期是正に充てました。来月以降も、計画通り50%の余力を確保し、各チームを機動的にサポートしていく予定です。
この難局を乗り越えるためにも、各チームの連携強化と、より本質的な設計ドキュメントの作成に注力していかなければなりません。