一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 配管のサポート

パイプサポート(配管サポート、配管支持金具・装置)は、配管系(管路)の途中の必要な場所に設置することによって配管系の荷重を分散し、パイプ及びパイプと接続する機器類を保護することを主な目的としています。
そのため、配管の詳細部分の設計段階においては、パイプサポートの設計は重要です。

一般に、プラント設備などの配管ラインは、空間を通ってそれぞれの装置・機器類と接続され、しかもその距離が長くなる場合が多くなります。

配管系にかかる荷重としては、以下に列記するようなさまざまな種類の荷重があります。

  • パイプ自体の重量(配管の自重や内部流体、配管保温・保冷材などの重量を含む)
  • バルブ、フランジ、制御弁その他の配管部品による集中荷重
  • 降雪地帯における積雪荷重などの静的な重量
  • 熱によるパイプの伸び縮みから発生する熱応力荷重
  • 振動・地震・風などによる動的な荷重

これらの荷重の全てを配管系自身で受け持つと仮定した場合、これらの配管系が接続している機器や装置のノズルに加わる力が過大となって、機器の性能低下やその破損だけでなく、パイプ自身の撓み(たわみ)も大きくなりパイプの破損の可能性も出てきます。

このため、管路の途中の必要な場所にいくつかの支持点、つまりパイプサポートを設けて荷重を分散し、パイプ及び接続する装置・機器類の保護を考慮する必要があります。

パイプサポート(配管サポート)は、このような必要性から使用されるものであり、その荷重支持方法も荷重の種類や配管系の形状などに左右されるので、それぞれの配管系を十分に検討してパイプサポートの計画設計をすることが大切になります。

例えば、配管がまとまって同一高さに配置される場合には、そのパイプサポートは、集合する配管に共通のものを作り、その上に配管を配置します。

配置する配管の高さによって、頭上より高いもの、地上に配置しなければならないものなどがあり、一般には前者はパイプラックを含むパイプサポートで支持し、後者はパイプスリーパーなどで支持するよう計画します。

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中島 幸貴

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