所属鹿児島支部
名前森下健治
作成日2025年7月31日
概要
検体温度管理の基本原則
1. 検体の種類ごとの適正温度を把握する
検体の種類保管・搬送温度の目安説明血清・血漿2~8℃凍結・高温に注意尿2~8℃(短時間なら常温可)細菌の増殖を防ぐ細菌検体常温(冷やすと菌が死滅することも)検査項目によるPCR検体2~8℃ or 冷凍(−20℃)RNAは特に変性しやすい凍結検体−20℃以下再凍結はNG
2. 温度管理用の保冷容器や保冷剤を使用
保冷バッグ/クーラーボックスを使用し、内部温度が安定するように保冷剤を適切に配置。
検体が直接保冷剤に触れないようにタオルなどで包む(凍結を防ぐ)。
3. 回収から搬入までの時間を最小限に
長時間の放置を避け、迅速な搬送を心がける。
複数施設を回る場合は、温度変化が少ないようルート設計を工夫。
4. 温度記録・管理の実施(必要に応じて)
重要検体や長距離搬送では、温度ロガーなどを使って記録を残す。
保冷状態を受入側と共有する場合もある。
注意点・よくあるミス
保冷剤の数が足りず、十分に冷却できていない。
凍結が必要ない検体を凍らせてしまう。
検体容器のラベルが濡れて判別できなくなる。
長時間車内放置などで温度上昇。
対策
検体ごとの適正温度を確認。
保冷資材は適切に使用。
回収後はできるだけ早く搬入。
必要に応じて温度記録を残す。