一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 海外の車イベント展示車両の輸送

前職では、日本国内で実施しているカスタムカーイベントの運営業務を行なっていました。

このイベントは日本国内のみならず海外からも注目されるイベントで、10数年前から海外の企業と提携して海外でも実施しています。この海外で実施される提携イベントには、日本のイベントで展示された車両のうち数台を展示することになっているので、出展社と車両の手配交渉をして、現地に送り出します。
車両輸送に関しての通関や保険等の書類作業、船やコンテナなど予約手配は専門の会社にすべてお任せしますが、コンテナへの積込み作業など、車両を移動させたり固定する作業には必ず立会いが必要となります。

カスタムカーイベントに展示される車両は、そのほとんどが普段から普通に一般道を走る車両とは違い、展示することを前提にしている特別な車両なので、カーフェリーのように自走で船に乗せて輸送するということはできません。飛行機でも輸送できますが、コストの問題もあるのでコンテナを使った海上輸送で送っています。

基本的には40フィートのコンテナに車両2台を入れます。車両輸送用の専用コンテナというものはなく、ごく普通のドライコンテナと呼ばれるコンテナです。コンテナのサイズは決まっているので、最近の大型化している車両のコンテナ積込みは、車両をコンテナに入れることも、コンテナ内で固定することもなかなかに手のかかる作業となります。(車幅がある一定以上の車両はコンテナ内で固定作業ができないため台を制作し、外で車両を台に固定してから台ごとコンテナに積込みます)

コンテナは、輸送の途中(トラック~港~船~港~トラック)、クレーン等で移動・積込みされる際に多少の衝撃を受けるので、その衝撃に耐えつつ、車にキズがつかないよう固定する必要があるのです。ベルトで固定するにしてもただ単にがっちりと固定すれば良いというわけではなく、車両にキズがつかないよう、それぞれの車に合わせたやり方が必要となるので、実際にベルトを締めてくれる作業員の方に懸念点を伝えて、その懸念点をクリアする方法で作業してもらいます。

最初の頃はいろいろ想定しつつ作業したつもりでも、お預かりした車にキズがついてしまったこともありました。しかし、その度に対策を講じて対応してきたので、特殊なノウハウ(他では役にたたない!?)を習得することが出来ました。

おかげで会社を辞めた後も、この車両をお預かりして輸送するという業務の一部を請け負わせて頂いています。

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菅野 正則

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