一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

「定量的」「定性的」という言葉、ビジネスや研究の場だけでなく、日常生活でもよく耳にするようになりました。でも改めて聞かれると、どう違うのか説明するのは意外と難しいですよね。

この記事では、定量的(Quantitative)と定性的(Qualitative)の違いをわかりやすく整理し、それぞれをどう活用すればよいのかを紹介します。


定量的:数字で表せるもの

定量的とは、数量や数値で表現できる情報のことです。
たとえば次のようなものが典型的です。

  • 売上高や利益

  • テストの点数

  • アンケートで「満足度を1〜5で評価」した結果

  • 1日の歩数や体重

客観的に比べやすく、グラフや統計処理にも向いています。
「数値で根拠を示す」という点で、説得力を高める材料になります。


定性的:言葉や感覚で表せるもの

一方で定性的とは、数値ではなく言葉や意味で表現する情報です。

  • 顧客インタビューでの感想

  • 「楽しい」「使いやすい」といった感覚

  • 行動観察で得られる気づき

  • デザインや雰囲気への印象

数字にはできなくても、その背景にある理由や文脈を理解するのに役立ちます。
「なぜそうなったのか?」を掘り下げるときに力を発揮します。


どちらが大事?両方の視点を持つこと

定量的データは「全体像」や「傾向」を把握するのに向いています。
定性的データは「理由」や「背景」を理解するのに役立ちます。

たとえばアンケートで「満足度は3.2点(定量的)」と出ても、それだけでは改善につながりません。
その裏にある「どこが不便だったのか(定性的)」を知ることで、初めて意味ある行動がとれます。

つまり、定量的と定性的は補い合う関係なのです。


まとめ

  • 定量的:数字で測れる、客観的に比較できる

  • 定性的:言葉や感覚で捉える、背景を理解できる

  • 両方を組み合わせることで、より深い洞察が得られる

数字だけでも感覚だけでも足りない。両方の視点をうまくバランスさせることで、ビジネスや学習、日常の判断まで幅広く役立ちます。

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