一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

皆さんは普段、仕事を紹介するとき「私は営業です」、「私はデザイナーです」と“職種”で表現していませんか?

けれど、営業といっても人によってやっていることや強みは全然違います。今日は“職種”と“職能”を分けて考えます。

まずは心の中で答えてみてください。皆さんの肩書きと、実際の仕事の中身、一致していますか?

普段あまり意識していない、職種と職能の違い

・職種=会社で与えられる肩書き・役割

・職能=その人が持っている機能・スキル・強み

・職種は変わるけど、職能は持ち運べる

 

もうちょっと詳しく

職種とは、名刺や組織図に書かれる役割です。営業、総務、エンジニア、広報など。一方で職能とは、その人がどこにいても発揮できる力。課題発見力、分析力、調整力、文章力、提案力などです。会社や業界が変わっても、“職能”は自分の武器として持ち運べるんです!

 

さらに具体的に分解しますと

事例① 職種:マーケター  職能:課題発見/データ分析/発信力/企画力/調整力

事例② 職種:営業     職能:傾聴力/関係構築力/課題解決力/交渉力/提案力

事例③ 職種:デザイナー  職能:可視化する力/共感を生む表現力/課題を捉える力/企画提案力

たとえば、マーケターは“広告運用をする人”と捉えると職種の枠に収まってしまいます。でも課題を発見し、分析して、解決策を企画し、表現できる人と捉えると、スタートアップでも地方行政でも活躍できます。営業も同じ。“商品を売る人”、ではなく信頼関係をつくり、課題を解決する人だと捉えると職域が広がります。

 

2018年に発行されたリンダ・グラットン『LIFE SHIFT』

「キャリアは曲線型」これからのキャリアは直線ではなく曲線。時代の変化に合わせて曲がりながら進む。何者になるかではなく、“どう在るか”で働く時代に変わりつつあります。職種に縛られず、機能に分解することで、未来の働き方が広がります。

 

まとめ

・職種は環境に依存しますが、職能は環境を越えて活かせます。

・キャリアを考えるとき、肩書きではなく“自分の職能は何か?”

を見つめると可能性が広がります。

ただ指示された内容だけしか出来ないデザイナーであれば、デザイン会社やデザイナー募集の転職になるが、領域が広がり、例えば自分の職能を整理してコミュニケーションデザイナーとうたえる場合、領域はグラフィックだけではなくなります。今の自分を“職能”で表すとしたら、どんな言葉が出てきますか?

 

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