頭痛と一言でいっても、全部同じではありません。大きくは一次性(機能性)=頭痛そのものが病気(片頭痛・緊張型・群発など)と、二次性(器質性)=別の病気に続発する頭痛(副鼻腔炎、脳血管障害、高血圧性、腫瘍など)に分かれます。まずは危険な二次性を見逃さないこと、そのうえで一次性を見分けることがセルフケアの第一歩です。
突然の“雷鳴”頭痛/これまでで最強の痛み
発熱+項部硬直(首が曲げにくい)/意識障害・けいれん
しびれ・ろれつ障害・視野欠損など神経症状
がん・免疫不全・妊娠中/頭部外傷後
※ひとつでも当てはまれば受診を最優先しましょう
片側でズキンズキンしますか?(拍動性)
→ 片頭痛の可能性が強いです。
光や音がつらい/吐き気がありますか?
→ 片頭痛の典型随伴症状です。
どのくらい続きますか?
→ 4–72時間:片頭痛の可能性
→ 30分–7日:緊張型の可能性
→ 15分–3時間:群発性頭痛の可能性
→ 数秒〜数分:後頭(神経)痛の可能性
前屈で悪化+鼻づまり・発熱は?
→ 副鼻腔炎(鼻性頭痛)の可能性を疑います。
朝方・仰向けで重い/血圧が高い?
→ 高血圧性頭痛や睡眠時無呼吸の関与を考える。
仰向けで悪化/朝つらい:高血圧・睡眠時無呼吸、腫瘍・浮腫でも増悪しやすい
前屈で増悪:副鼻腔炎
首の動きで増悪:頸椎性頭痛
立つと悪化・横で軽快:低髄液圧など別病態を疑う
「ほぼ毎日鎮痛薬」→痛み→また薬…の悪循環で慢性化します。
服用回数が増えてきたら受診してコントロール方法を見直しましょう。
暗く静かな部屋で安静にして、冷却で落ち着くパターンが多いです
誘因(寝不足、ストレス、月経、赤ワイン・チョコ、強いにおい、天候変化)に気を付けましょう
適切な急性期治療は「早めに」使うのがコツ(医師に相談してください)
長時間同一姿勢を避け、肩・首ストレッチと温め
パソコン作業は、20分ごとに20秒、遠くを見て休めましょう
就寝前の呼吸法・入浴で自律神経を整えましょう
片目奥の激痛が毎日同じ時間に15分–3時間
流涙・鼻汁・眼の充血が同側に出る
→ 医療機関での高流量酸素や特定薬が有効。※自己判断で様子見しない。
睡眠:就寝起床を一定に、寝不足・寝だめを避ける
水分:脱水は誘因になり得ます。こまめに補給しましょう
カフェイン:摂り過ぎは睡眠質を悪化、離脱頭痛の原因にも
アルコール:群発・片頭痛の引き金になりやすい
姿勢:画面は目線の高さ、スマホは顎を引きすぎない
運動:週150分程度の有酸素運動は片頭痛・緊張型の頻度を和らげます
栄養:欠食を避け、血糖の乱高下を抑えましょう。
マグネシウムやビタミンB群などをしっかり摂ります(医師・薬剤師に相談)
パターンが変化した/頻度・強さが増している
鎮痛薬が効きにくくなってきた
妊娠中・産後の新規頭痛、50歳以降で初発の頭痛