一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 頭痛のセルフチェックの紹介

頭痛のセルフチェックと生活習慣

頭痛と一言でいっても、全部同じではありません。大きくは一次性(機能性)=頭痛そのものが病気(片頭痛・緊張型・群発など)と、二次性(器質性)=別の病気に続発する頭痛(副鼻腔炎、脳血管障害、高血圧性、腫瘍など)に分かれます。まずは危険な二次性を見逃さないこと、そのうえで一次性を見分けることがセルフケアの第一歩です。

まずは【要受診】チェック

  • 突然の“雷鳴”頭痛/これまでで最強の痛み

  • 発熱+項部硬直(首が曲げにくい)/意識障害・けいれん

  • しびれ・ろれつ障害・視野欠損など神経症状

  • がん・免疫不全・妊娠中/頭部外傷後

※ひとつでも当てはまれば受診を最優先しましょう

5つのセルフチェック質問

  1. 片側でズキンズキンしますか?(拍動性)
     → 片頭痛の可能性が強いです。

  2. 光や音がつらい/吐き気がありますか?
     → 片頭痛の典型随伴症状です。

  3. どのくらい続きますか?
     → 4–72時間:片頭痛の可能性
     → 30分–7日:緊張型の可能性
     → 15分–3時間:群発性頭痛の可能性
     → 数秒〜数分:後頭(神経)痛の可能性

  4. 前屈で悪化+鼻づまり・発熱は?
     → 副鼻腔炎(鼻性頭痛)の可能性を疑います。

  5. 朝方・仰向けで重い/血圧が高い?
     → 高血圧性頭痛や睡眠時無呼吸の関与を考える。

体位・状況でのヒント

  • 仰向けで悪化/朝つらい:高血圧・睡眠時無呼吸、腫瘍・浮腫でも増悪しやすい

  • 前屈で増悪:副鼻腔炎

  • 首の動きで増悪:頸椎性頭痛

  • 立つと悪化・横で軽快:低髄液圧など別病態を疑う

使い過ぎ頭痛(薬物乱用頭痛)に注意

「ほぼ毎日鎮痛薬」→痛み→また薬…の悪循環で慢性化します。

服用回数が増えてきたら受診してコントロール方法を見直しましょう。

片頭痛を疑ったら

  • 暗く静かな部屋で安静にして、冷却で落ち着くパターンが多いです

  • 誘因(寝不足、ストレス、月経、赤ワイン・チョコ、強いにおい、天候変化)に気を付けましょう

  • 適切な急性期治療は「早めに」使うのがコツ(医師に相談してください)

緊張型を疑ったら

  • 長時間同一姿勢を避け、肩・首ストレッチ温め

  • パソコン作業は、20分ごとに20秒、遠くを見て休めましょう

  • 就寝前の呼吸法・入浴で自律神経を整えましょう

群発頭痛のサイン

  • 片目奥の激痛が毎日同じ時間に15分–3時間

  • 流涙・鼻汁・眼の充血が同側に出る
    → 医療機関での高流量酸素や特定薬が有効。※自己判断で様子見しない。

生活習慣の基本(全タイプに効く“土台”)

  • 睡眠:就寝起床を一定に、寝不足・寝だめを避ける

  • 水分:脱水は誘因になり得ます。こまめに補給しましょう

  • カフェイン:摂り過ぎは睡眠質を悪化、離脱頭痛の原因にも

  • アルコール:群発・片頭痛の引き金になりやすい

  • 姿勢:画面は目線の高さ、スマホは顎を引きすぎない

  • 運動:週150分程度の有酸素運動は片頭痛・緊張型の頻度を和らげます

  • 栄養:欠食を避け、血糖の乱高下を抑えましょう。
    マグネシウムやビタミンB群などをしっかり摂ります(医師・薬剤師に相談)

こんな時は受診を

  • パターンが変化した/頻度・強さが増している

  • 鎮痛薬が効きにくくなってきた

  • 妊娠中・産後の新規頭痛、50歳以降で初発の頭痛

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山田 誠吾

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