最近「シン読解力」という本を読みました。
「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」を書いた
新井紀子先生が書いた本です。
この本の中で、新井先生は
「シン読解力」という言葉を提唱されています。
巷で言われている、読解力とは一線を画し
「教科書を読み解くために必要な読解力」
のことを「シン読解力」と定義されています。
「形式的な文章を、客観的に、正確に読み取る力」
という意味だと思います。
この「シン読解力」の力が、大人も子供も低下している、
ということで、新井先生は警鐘を鳴らしています。
本の中では、「シン読解力」を高める
いくつかのトレーニング方法が紹介されていました。
その中で「おもしろいな」と思ったのが
「助詞の選択問題」というものです。
中学の歴史教科書を使って、
助詞の部分を黒塗りにした問題を解く、
というものでした。
例えば
「幕府は、将軍()1万石以上の領地を与えた武士()
大名として全国に配置し、各地()支配させました」
というように、()の部分に適切な助詞を
当てはめる、という問題です。
これが、予想以上にできない。
試しに、塾の生徒たちに、「社会の公民」の
教科書を使ってやってみたのですが、
半数以上の生徒が間違えていました。
「助詞」について正確に読み取れないと、
意味を間違えて覚えてしまったり、
全く違う意味の内容になってしまう、
ということを感じました。
新聞等の文章があれば簡単にできるので、
ぜひ試してみてほしいと思います。