胸郭出口症候群とは鎖骨下動・静脈および腕神経叢が、何らかの原因によって圧迫を受けると、頸部、肩部、上肢などの痛み、異常感覚、脱力などの症候を起こすことがあります。その圧迫の部位や原因によって、前斜角筋症候群、頸肋症候群、肋鎖症候群、烏口突起下小胸筋症候群(過外転症候群)などの名称が付けられており、これらを総称して胸郭出口症候群とよばれています。
発症初期は肩こりや首の痛み、上肢のだるさなどの軽い症状から始まりますが、放置すると上肢の麻痺や慢性的な痛み、機能障害が起こり日常生活に支障をきたすようになります。よって、前兆や初期症状に気づいた時点で、医療機関を受診して適切な治療を開始することが重要となります。
リハビリ時の確認テストとしてはアドソンテスト、ライトテスト、エデンテストが有名です。
アドソンテスト陽性時は主に斜角筋症候群、ライトテスト陽性時は過外転症候群、エデンテスト陽性時は肋鎖症候群を疑う。
各テストの詳細は次回に続く。