医薬品業界の法制度の基盤、守るべきルールについての2回目です。
今回は「GDP」について配送業の観点から紹介します。
3.GDP(Good Distribution Practice)の位置づけ
① GDPとは何か
GDPは、医薬品の流通過程における品質保証のための管理基準です。日本では、法律そのものではなく薬機法を補完する「ガイドライン」として位置づけられています。ただし、実務上は、「守っていない=薬機法違反とみなされる可能性がある」という非常に重要な基準です。
② GDPの基本理念
GDPの根本思想は次の一文に集約できます。
「製造されたときの品質を、患者に届くまで維持すること」
そのため、配送中の医薬品についても製造工程の延長線上として管理されます。
4.GDPで求められる主なルール(配送実務との関係)
① 組織と責任体制
医薬品流通に関する責任者の明確化
業務手順書(SOP)の整備
外部委託先(運送会社)への管理・監督
② 保管・輸送管理(配送の核心部分)
■ 温度管理
常温・冷所・冷凍など、製品ごとの指定条件の遵守
温度記録の保存
逸脱時の対応手順(報告・評価・隔離)
■ 物理的保護
破損、汚染、盗難の防止
医薬品と異物・他製品との混載管理
③ 誤配送・混同防止
製品名、規格、ロット番号の確認
ラベル・表示の識別性確保
出荷前確認(ダブルチェック)
④ 記録と文書管理
配送記録、温度記録、逸脱記録の保存
記録は「あとから改ざんできない」形で管理
監査・査察に耐えられる文書体系
⑤ 回収(リコール)対応
回収指示が出た場合、迅速に配送先を特定
回収品の隔離・再流通防止
回収状況の記録と報告
今回は以上です。