ミラノ・コルティナ五輪の閉会式が終わりました。
華やかな宴が幕を閉じ、聖火が静かに消えていくのを見届けると、なんとも言えない寂しさが胸に広がります。
ふと、自分のこれまでの歩みを振り返ってしまいました。
若い頃は、いつも**「自分のため」**に泣いていました。 自分の不甲斐なさ、届かなかった目標。
涙は常に、自分自身の悔しさと共鳴していたように思います。
けれど、いつからでしょうか。 懸命に戦う誰かの姿を見て、**「人のため」**に涙を流すようになったのは。
子供の頃、私たちは「努力は必ず報われる」と信じて疑いませんでした。
でも、大人になるにつれて、人生には思い通りにいかない「挫折」があることを知ります。
どれだけ準備を重ねても、報われない瞬間があるという現実を、私たちは身をもって学んできました。
だからこそ、この大舞台で光を浴びる選手の影にある、数え切れない涙や葛藤が、他人事とは思えないのです。
彼らが味わった挫折。それを乗り越えてリンクや雪上に立ったその強さ。
その姿に自分を重ね、エールを送り、ともに涙を流す。
それは、大人になった私たちが手に入れた、少し切なくて温かい「心の形」なのかもしれません。
祭典は終わりました。 けれど、彼らからもらった勇気と、この胸に灯った温かな感情を大切に、また明日からの日常を歩いていこうと思います。