一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 中東情勢と日本郵便の国際配送

現在、中東情勢の緊迫化は、中東宛てだけでなく**「欧州(ヨーロッパ)行き」の郵便物**にも深刻な影響を及ぼしています。

郵便局の窓口で「欧州宛てなら大丈夫ですよ」と引き受けてもらえても、安心はできません。今、多くの荷物が**発送後に日本へ逆戻り(返送)**してしまう事態が起きているからです。

今回は、その理由と対策について解説します。


なぜ「欧州向け」が返送されるのか?

現在、日本から欧州への空路は、紛争地や閉鎖空域を避けるために極めて不安定な状況にあります。

  1. 経由地のパンク(滞留): 中東を迂回するルートに貨物が集中し、中継地点の倉庫が満杯に。その結果、これ以上保管できない荷物が「輸送不可」として差出人に戻されます。

  2. 航空便の急なキャンセル: 情勢の変化で予定していた便が飛ばなくなり、代替便も見つからない場合、荷物は郵便局へ差し戻されます。

  3. 保安検査の厳格化: 世界的な緊張の高まりにより、少しでも内容物(リチウム電池や液体等)に不明点があると、通常時よりも厳しく返送判断が下される傾向にあります。

※注意: 宛先不明などの自己責任ではなく、「輸送ルートの断絶」による返送であっても、発送時の送料が返金されないケースや、再発送に別途費用がかかる場合があり、注意が必要です。


返送リスクを回避するための「3つの防衛策」

欧州へ大切な荷物や商品を贈る際、今すぐできる対策は以下の通りです。

① 追跡ステータスを毎日確認する

荷物を出し終えて満足せず、毎日追跡番号をチェックしてください。

  • **「国際交換局から発送」**から数日動かない

  • 「引受」から数日経っても「国際交換局」に到着しない これらの兆候があれば、ルート上で何らかのトラブルが発生している可能性があります。

② EMS(国際スピード郵便)ではなく「クーリエ」を検討する

日本郵便(EMS)は、主に一般旅客便の貨物スペースを利用します。一方、DHLやFedExなどの民間クーリエは自社専用機を持っているため、ルート変更の柔軟性が高く、返送リスクは相対的に低くなります。 「送料の安さ」よりも「確実に届くこと」を優先すべき時期です。

③ 内容品リスト(インボイス)を完璧に書く

返送の口実を与えないよう、内容品は英語で詳細に記載しましょう。

  • × Gift (贈り物) → ○ Cotton T-shirt for personal use

  • × Sweets (お菓子) → ○ Japanese Rice Crackers (No Meat/Alcohol)


結論:今は「遅延」ではなく「届かないリスク」を想定すべき

現在、欧州向けの国際郵便は「届くまでに時間がかかる」というフェーズを超え、**「発送したのに戻ってきてしまう(送料が無駄になる)」**というフェーズに入っています。

発送を急がないものは情勢が落ち着くまで控えるか、あるいは最初から民間宅配便(クーリエ)を利用するのが賢明な判断です。

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希望の轍

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