一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 上司と部下の仕事の心得── 仕事を「事故らせない」ための最低限ルール

この話は、
「優秀になる方法」でも
「評価を上げるテクニック」でもありません。

仕事を期限内に、意図どおりに終わらせるための心得です。

現場で本当に困るのは、
能力不足よりも「事故」です。

上司の仕事の心得

① 進捗確認は“管理”ではなく“仕事の一部”

進捗確認は、
部下を疑うためのものではありません。
• 方向性がズレていないか
• 詰まっていないか
• 期限に間に合うか

これを確認するのは、上司の仕事そのものです。

忙しくて聞けなかった。
これは言い訳になりません。

② 高圧的な確認は「絶対にダメ上司」

これは強く言います。

高圧的な進捗確認をする上司は、仕事ができません。

なぜなら起きるのはこれだけ。
• 本音が出なくなる
• 状況が歪んで報告される
• 失敗が隠される

生まれるのは、良い仕事ではなく
**「怒られないための仕事」**です。

小さな失敗が隠れ、
やがて取り返しのつかない問題になります。

③ 叱るのはOK。叱り方がすべて

叱ること自体が悪いわけではありません。

NGなのはこの3点セット。
• 人前
• 感情的
• 人格否定

叱るなら、
• 個人的に
• 落ち着いて
• 事実ベースで

「何が起きたか」
「何が問題か」
「次どうするか」

これだけでいい。

部下の仕事の心得

① 正解を100%作ってから出そうとしない

凡人が一番やりがちなのがこれ。

完成してから出そう。
ちゃんとした形で出そう。

結果どうなるか。
• 期限ギリギリ
• 意図とズレている
• 修正時間ゼロ

これは仕事として一番困ります。

② 青写真50%で一度出す

凡人が取るべき最適解はこれ。
• 完成度50%でOK
• 方向性だけ確認
• 早めにズレを潰す

上司が一番困るのは、

進捗が見えないまま
期限直前に
微妙な成果物が出てくること。

途中経過を出すのは、
能力不足ではなくリスク管理です。

③ 分からない=ダメ、ではない

仕事で詰まる正体はこれ。

答えが出せない

方向性が合っているか分からない

これは普通です。

大事なのは、

分からないまま黙ることではなく、
分からないことを言語化して聞くこと。

「ここまでは分かっていて、
ここからが不安です」

これが言える部下は、
仕事ができる部類です。

上司と部下、共通の心得

① 仕事は「完成度」より「事故らないこと」

仕事は芸術ではありません。
• 期限内
• 意図どおり
• 修正可能

これが最優先です。

② 問題の多くは「能力」ではなく「コミュニケーション」
• 聞いていれば防げた
• 途中で見せていれば防げた
• 一言あれば修正できた

事故のほとんどは、
才能不足ではなく連携不足です。

結論
• 上司は、威圧するな。状況を聞け。
• 部下は、完璧を目指すな。途中を出せ。
• 正解は、最初から出すものじゃない。
• 方向性を合わせながら、仕上げるもの。

仕事ができる人は、
速い人でも、賢い人でもありません。

「事故らせない人」です。

成果を出す前に、
まず事故らせない。

仕事は、
天才が輝くゲームではなく、
事故を減らすゲームです。

だから、
威圧も完璧主義もいらない。

必要なのは、
途中を見せる勇気と、
状況を聞く姿勢だけ。

それができれば、
大きな失敗のほとんどは防げます。

もちろん、
これをやったからといって、
すべてが解決するほど
仕事の現場は単純ではありません。

人も状況も案件も、毎回違います。

ただもし、
ここに書いたことが
自分はできていないかもしれない
と感じたなら、

それは
「一度、仕事のやり方を見つめ直すサイン」
かもしれません。

いい仕事ができていないと
決めつける必要はありません。

でも、
できていない可能性を疑う視点を持つことが、
次の成長につながります。

この文章が、
自分の仕事のやり方を
少しだけ振り返るきっかけになれば幸いです。

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元警察官の催眠術師。 催眠術やマジックのエンターテイナーとしての活動の他、カウンセリング、講演などでも全国で活動中。

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