一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • なぜ「仕事ができる人」ほど、組織を壊すことがあるのか

「仕事ができる人がいるなら、組織はうまく回るはず」

多くの現場で、
こう思われがちです。

でも現実には、
• エースがいるのに、職場の空気が最悪
• 成果は出ているのに、周りが疲弊していく
• 優秀な人が辞めていく

こういう現象が、普通に起きます。

なぜでしょうか。

結論から言います

仕事ができることと、組織にとってプラスであることは、別物だからです。

しかも厄介なのは、
「仕事ができる人」ほど、
組織を壊す力も大きいという点です。

部下の評価は、4タイプに分けられる

まず整理しましょう。
部下は、ざっくりこの4タイプに分かれます。

① 仕事ができて、性格もいい

→ 文句なしで最優秀
→ チームの軸になる人材

② 仕事はできないが、性格がいい

→ 育てる価値がある
→ 周囲の負担になりにくい

③ 仕事ができない、小悪党

→ 正直やっかいだが、被害は限定的
→ 誰も本気では相手にしない

④ 仕事ができる、悪者

→ 最悪

ここ、重要なので強く言います。

一番評価が低いのは④です。

③より下です。

なぜ「できる悪者」が最悪なのか

理由はシンプルです。

影響範囲が、段違いに広いから。
• 言葉に説得力がある
• 成果を盾に発言力を持つ
• 上司が強く出づらい

結果、
• チームの空気を壊す
• 他人のやる気を削ぐ
• 分断を生む

たとえその人が
一人で10人分の仕事をしていたとしても、
チーム全体の生産性は下がります。

これは感覚論ではありません。

「一人優遇」が、組織を壊す理由

ここで、かなり昔の話をします。

アダム・スミスはすでに指摘しています。

職人が一人で全部やるより、
分業した方が、生産性は何千倍にもなる

分業とは、つまりチームです。

チームが回らなければ、
どれだけ優秀な個人がいても、
組織全体の生産性は上がりません。

それなのに、
• 「あの人は特別だから」
• 「結果出してるから仕方ない」

こうして一人を優遇すると、
• 周囲は萎える
• 協力が止まる
• 情報共有が減る

チームとしての機能が、静かに死にます。

「自分さえ良ければいい」という発想の限界

もし、

自分が成果を出していれば、
チームがどうなっても関係ない

こう考えるなら、
会社に所属する必要はありません。

それはもう、
個人事業主の発想です。

会社とは何か。

大きなチーム、組織です。
• 分業するため
• リスクを分散するため
• 個人では届かない成果を出すため

そこを理解せずに
「自分の成果」だけを追う人は、
組織にとってノイズになります。

管理職にとって、一番の失敗は何か

それは、

「できる悪者」を放置・優遇すること。

短期的には、数字が出ます。
でも中長期では、
• 優秀な人ほど去る
• 残るのは疲弊した人
• 組織が弱体化する

そして最後に、
その「できる悪者」自身も、
居場所を失います。

上司の条件も、ここで決まる

できる上司は、
• 進捗を“詰めない”
• 状況を“把握する”
• 問題を“早く小さく潰す”

できない上司は、
• 進捗確認が遅い
• いきなりキレる
• 人前で叱る
• 人格を否定する

これははっきり言います。

高圧的な進捗確認をする上司は、絶対にダメ上司です。

生まれるのは、
良い仕事ではなく、
• 隠蔽
• 形だけの成果
• 取り返しのつかない失敗

です。

もちろん、これですべて解決するわけじゃない

仕事の現場は、
そんなに単純ではありません。

でも。

もし、
• チームがうまく回っていない
• 空気が悪い
• 成果が続かない

そう感じたとき、

自分は、
「できる悪者」を作っていないか?

この視点を持つだけで、
見える景色は確実に変わります。

結論

組織にとって本当に価値があるのは、
• 仕事ができる人
• そして、チームを壊さない人

この両方です。

「一人の成果」より、
「チームの生産性」。

ここを見誤ると、
組織は静かに、確実に壊れていきます。

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元警察官の催眠術師。 催眠術やマジックのエンターテイナーとしての活動の他、カウンセリング、講演などでも全国で活動中。

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