一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

3月は、仕事の流れが大きく動き始めた月だった。建築測量が急速に注目を集め、複数の建設会社で座標の概念を導入するデモを行った。若手の吸収力は驚くほどで、測量の世界が確実に次のステージへ進もうとしているのを肌で感じた。
教育の現場でも、新しい芽が育ちつつある。高専では点群データを使ったインターン課題を検討し、学生の柔軟な発想に触れた。工業高校では、安全面を考慮しつつ、遠隔操縦の代替としてメタバース空間での体験型学習を提案した。若い世代に技術の未来をどう見せるか——その問いに向き合う時間が増えてきた。
企業との関係も深まった。土木・建築・設備などさまざまな分野の会社と意見交換を重ね、ICT施工やデータ作成の課題を共有しながら改善策を探る。計測機器メーカーとの議論では、現場のリアルをぶつけながら、開発側との距離が少し縮まったように感じた。別メーカーの新しい計測システムにも触れ、技術の進化に驚かされる場面もあった。
そんな忙しさの中で、ひときわ心に残ったのが、人生の師匠との再会だ。90歳を迎えた師匠は、左手一本でタイピングしながら自伝を執筆し続けていた。頑固さも情熱も昔のまま。ハウスで植物の説明を受けながら、アボカドを育ててみたくなるほど、その生き方は今も魅力的だった。
「残りの人生をどう使うか」
その問いを静かに投げかけられた気がした。
一方で、自分自身はプレゼン資料の編集に没頭した月でもあった。導入編の資料を何度も見直し、AIと対話しながら言葉を磨く。自分の伝えたいことが形になっていく過程は、何度経験しても面白い。こけら落としを早くやってみたいという気持ちが強くなってきた。
振り返れば、3月は「現場」「教育」「企業」「原点」が同時に動き出した月だった。
そしてその中心に、自分が立っているという実感があった。
4月は、この流れをどう束ねていくかが問われるだろう。
建築測量の波、若手育成の芽、企業との信頼、そして自分の言葉。
それらを一つの“仕組み”に変えていく段階に入った。
春は、始まりの季節だ。
私の仕事にも、確かな春が訪れている。

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