一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 【保存版】個人事業主が結婚したときに気をつけたい5つのポイント

個人事業主として働く中で、結婚というライフイベントを迎えると、仕事や生活のさまざまな面で変化が生まれます。
今回は「個人事業主が結婚したときに気をつけるべきこと」を5つの観点から紹介します。


1. 扶養控除と配偶者控除の違いに注意

まず最初に確認すべきは、税制上の控除です。
会社員とは異なり、個人事業主の場合は「配偶者控除」や「配偶者特別控除」を受ける条件が少し複雑です。

  • 配偶者控除は、妻の年収が48万円以下であることが条件

  • 妻がパートなどで働いている場合、「配偶者特別控除」の対象になる可能性も

青色申告者であれば、配偶者を専従者として事業に関わらせるかどうかも検討のポイントです。


2. 配偶者の保険加入状況を確認

結婚後、配偶者の健康保険はどうなるのかも重要です。
個人事業主は国民健康保険が基本のため、以下の点を確認しましょう。

  • 妻に収入がない場合、妻も国民健康保険に加入する必要あり

  • 妻が会社員であれば、被扶養者として加入可能な場合も(ただし条件あり)

  • 年金についても、自営業者は国民年金となるため、配偶者の第1号被保険者区分も確認を


3. 名義の変更と書類の整理

結婚にともない、姓が変わる場合は各種名義の変更が必要です。
特に事業に関わる口座や契約関係の名義は早めに変更しておきましょう。

  • 銀行口座・クレジットカード

  • 屋号名義との整合性確認

  • 各種請求書や契約書の名前

変更手続きが面倒ですが、トラブル防止のためにも早めの対応が吉です。


4. 世帯収支の管理とライフプラン見直し

一人でやっていた家計管理も、結婚後は「世帯」として考える必要があります。
フリーランスは収入が不安定な面もあるため、生活費と事業費をきちんと分けることが大切です。

  • 家計簿や予算アプリで収支を可視化

  • 将来の教育費・住宅購入の計画も見据えた資金設計

  • 配偶者と「お金の価値観」をすり合わせておく


5. 働き方や事業スタイルの再検討

家庭を持つと、働く時間や場所にも制約が出てくるかもしれません。
個人事業主は自由な反面、働きすぎにもなりがちです。

  • 一日のスケジュールを家族の予定に合わせる

  • 事業の「省力化」や「外注」も視野に

  • もしもの病気・育児に備えて、収入源を分散させる工夫も検討を


まとめ

個人事業主が結婚すると、「税金」「保険」「名義」「家計」「働き方」など、考えることが一気に増えます。
とはいえ、しっかり準備しておけば安心して夫婦生活と事業の両立ができます。

一人の自由から、二人の安心へ。
大切な人と、より良い人生を築いていきましょう。

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