近年、建設業界ではICT技術の導入が進んでいます。特に、人工衛星を活用した測位システムにより、バックホウ(油圧ショベル)の位置を卵一個分の誤差で測定できる技術が注目されています。これにより、バケットの先端位置を三次元設計データとリアルタイムで照合し、画面上で操作指示を確認できるマシンガイダンスや、半自動で油圧制御を行うマシンコントロールが可能になります。この技術は、経験の浅いオペレーターでも高精度な施工を実現できるため、今後の人材不足解消に貢献すると期待されています。
しかし、普及が進まない理由として、三次元設計データ作成のハードルの高さが挙げられます。技術者不足や新技術への抵抗感もあり、導入が遅れているのが現状です。私はこの課題を克服し、ICT施工の普及促進に貢献するため、アドバイザーとして活動しています。技術の活用が広がれば、業界全体の効率化と品質向上につながるため、今後も積極的に取り組んでいきたいと思います。