〜立場も契約も違う人たちとどうやってプロジェクトを前に進めるか〜
現場でテスト業務をしていると、派遣社員、請負企業のメンバー、業務委託(フリーランス)など、さまざまな立場のメンバーが1つのチームで働いていることがあります。
立場が違えば、契約内容・責任範囲・報告ルートもバラバラ。そのせいで**「この人、なんでこの仕事しないの?」「あの人、なぜ勝手に進めてるの?」**といった“見えない衝突”が起きがちです。
本記事では、そんな**「混在チーム」での混乱を整理するコツ**を、テストマネージャーとして実際に経験した視点で解説します。
派遣社員:社員指揮命令下で業務、細かい指示が可能
請負:成果物に対して契約、指揮命令はNG
業務委託(準委任):成果ではなく「業務遂行」に責任、裁量が求められることも
契約による業務範囲や関係性を見える化し、チーム内に周知するだけでも混乱は減ります。
指示系統が2重になるのを避ける(例:派遣社員に業務委託が直接指示を出す等)
トラブル時の「報告・相談ルート」を事前に決めておく
進捗・課題報告は、立場を超えて全体共有の場を設ける
チームリーダーが中立的に交通整理する役割を明確に持つことが重要です。
境界をまたぐ仕事が発生したときは**“その場の善意”では対応しない**
必ず、**「契約上の相談」→「現場調整」→「役割変更の合意」**というプロセスを踏む
できれば、月1の業務調整会議を設定し、タスクと責任の再確認を行う
名札やチャットツールのステータスに「立場」(派遣・委託など)を分かる範囲で表示
組織を超えた**共通目標(例:テスト完了率100%)**を設定し、立場を問わず貢献を可視化
業務以外の雑談タイムや1on1を意識的に入れることで、「立場の壁」→「人間関係」へ変換
チーム内の契約形態・役割は整理・共有されているか?
指示や報告ルートが一本化されているか?
日々の業務で境界を越えそうなタスクが発生していないか?
調整役となる人が明確に存在しているか?
チーム内の心理的安全性が保たれているか?
派遣・請負・業務委託が混在している現場は、一見すると面倒に見えるかもしれません。でも、「多様な働き方をうまく束ねられる」ことは、マネージャーとしての力の見せ所です。
立場を理解し、役割を明確にし、チームとしての目的を一致させることで、バラバラに見えるチームが、驚くほどスムーズに動き出します。
あなたの現場でも、ぜひ「混在を整理」して、真のチーム力を引き出してみてください。