ご依頼頂いた方は娘様でお母様がご高齢になり、お母様がご自分で家の中で移動しやすく出来ないか?との事でした。
施工する前に、まずはイメージを持って頂く為に手摺りのサンプルを持参して廊下の有効寸法などの確認をしました。
図面や寸法だけでは中々イメージが湧かないものです。
手摺りの高さや太さ、素材などは実際に使われる方の使い易さを重視したいところです。
各場所で実際に握って頂いたり感想を頂き構想を絵に描いてみました。
普段手摺りを使わずに生活可能な人からすると、高さや太さ、床と平行に取り付けるか垂直に取り付けるか?あまり気にしないと思われがちです。
今回は廊下などの移動の場所は床と平行に、玄関から廊下への一段程度の段差部は垂直に手摺りを設置する事により、握力や腕力が弱くても使いやすく力を入れやすい事が分かりました。
施工後に実際使って頂いたところ、今までは壁に手を当てながら歩いてましたが、身長などに合わせて手摺りを設置する事で、掴む・肘を付く・寄りかかる事が出来て安心して移動出来ると喜んで頂きました。
やはり、標準という寸法はあくまでも標準なもので、使用される方が特定される場合は、念密に打合せする事で安心して歩行が出来るという意味のある工事が出来たと思いました。