読解問題に裏ワザが存在しない理由についてだが、現代文の読解問題に触れながら紹介する。
読解問題とは、出題者によって傍線が施され、設けられた問いに対して、選択または記述、あるいは論述という解答方式のうちの指示されたものを用いて答えるものだ。言葉から解釈されうるものを答えるのだが、必ず文章中に解答の根拠となる部分を見つけなければならない。あてずっぽうだったり、自分勝手に読み取ったものを答えるのは、読解の解答としてあってはならないものだ。
現代文の授業をしていると、同じ答えを導き出したのに、私が見つけた根拠と生徒が見つけた根拠が違っていることがある。どうしてその箇所を選んだのか理由を尋ねてみると、なるほど、そういう視点なのかと感心するのだ。その生徒は、その生徒の視点で読み解いているということだ。
難関大学の対策となると顕著で、過去問題集や各予備校で公開している模範解答がまちまちだったりすることも頻繁に起こる。
これは、記述問題限定のだが、読解は、読み解く視点によって、たくさんの答えが生まれてしまうことがある。そのような科目の裏ワザなど、あるはずがないのだ。
次回はいよいよ、現代文の重要性に触れていく。