赤外線、紫外線による目や皮膚の障害
溶接の際、熱源からは紫外線や赤外線が放出されます。そのため、光を保護メガネやフィルタープレートなしでは必ず直視してはいけないのです。なぜなら、目に入ることで目の奥に炎症を起こすからです。特に、紫外線は急性電気性眼炎を起こす恐れがあります。症状は光を直視してもすぐには現れません。数時間経ってから、ごろごろとした異物感を覚え、目を開けていられなくなります。しばらくすると自然に回復するものの、炎症を繰り返すようであれば目に障害が起きてしまうでしょう。また、紫外線は皮膚にやけどのような炎症を起こし、赤外線を長い時間見つめていると白内障を引き起こします。「短時間だけだから」などと考えず、必ずハンドシールドや保護メガネを着用しましょう。また、火傷や炎症は高温になったスパッタでも生じます。そのため、革製か難燃性布の保護具で、露出した部位のないよう全身を確実に保護することが大切です。