一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

エンハンス開発(すでに稼働しているシステムやソフトウェアを、より良くするために機能追加や改善を行う開発)のプロジェクト管理についてお伝えしていきます。
既存システムでは四半期単位で開発してリリースするというのをサイクル化していることがあります。
リリースサイクルを安定させるコツは、「スコープの厳選」と「リズムの固定」にあります。
まず、要望をすべて詰め込まず、ビジネス価値の高い順に「この四半期でやるもの」を厳格に選別します。開発期間の後半に予期せぬ不具合や仕様変更は付きものですが、これらを吸収できるよう、あらかじめ20%程度の「バッファ枠」を計画に組み込んでおくのが鉄則です。次に重要なのが、テストの自動化とデグレ防止です。エンハンス開発は既存機能への影響確認が負担となります。
回帰テストを自動化し、開発の初期段階から繰り返し実行することで、リリース直前の炎上を防げます。
最後に、「開発2ヶ月+テスト・予備1ヶ月」といった標準スケジュールをチームの定例リズムにしましょう。
予測可能性が高まることで、ステークホルダーとの調整もスムーズになり、継続的な価値提供が可能になります。

次回からはしばらくの間、工程毎プロジェクト管理のポイントについてお伝えしていきます。

今回は以上とさせて頂きます。

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