一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 焼肉屋の経営について

2025年12月30日現在、日本の焼肉店業界は二極化が極めて顕著な状況にあります。

全体として厳しい不況が続いている一方で、一部の勝ち組チェーンだけが過去最高益・店舗拡大を続けている。

2025年現在の焼肉業界全体

(最新データまとめ)

  市場全体

店舗数は微減傾向(チェーン全体で約2,800〜2,900店舗前後)。

個人店含めると1万5千店超だが、2025年1〜8月だけで倒産32件
→ 原材料(特に輸入牛肉・野菜)高騰

+値上げ困難+人手不足+光熱費高+競争激化の複合ダメージが直撃。

  主な原因:
「焼肉物価」2020年比約+30%上昇しているのに、メニュー価格は+10%程度しか上げられていない。
中規模店(負債1億円以上)の倒産割合が過去最高28.1%に達しているのも特徴。

2025年現在「焼肉屋を儲かるビジネス」にする現実的な条件

現在儲かっているパターン

1.  食べ放題(テーブルオーダーバイキング)特化
→ 焼肉きんぐ型。客単価固定で予算が見えやすく、景気悪化時でも強い

2.  徹底したコスト管理+回転率重視
→ セントラルキッチン、DX(タッチパネル・配膳ロボ)、省人化

3.  立地:駐車場広め・郊外

4.  メニュー戦略:

  厚切り肉・希少部位推し

  サイドメニュー充実

  代替肉・ラム肉・サステナブル訴求も一部でトレンド

現在かなり厳しいパターン

  昔ながらの「アラカルト中心・中価格帯」

  都心の小型店(家賃・人件費が高すぎる)

  値上げできないまま原価高騰を耐える低価格帯個人店

  人材が定着しない(特に調理・ホール)

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鶴見中尉

飲食業

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