こんばんわ、多田です。
今回はシステム導入プロジェクトの中でも後半に位置する運用引き継ぎについて、私自身の失敗談も含めてうまく進めるためのポイントを共有いたします。
まず始めに運用引き継ぎとは、システム導入後にそのシステムを運用する組織・メンバーにJOB運用や異常時の対応などを引き継ぐことです。
一番大変なことは、システム運用組織にシステムを受け入れることにOKもらうことです。
運用組織としては可能な限り運用しやすいシステムと必要なシステム情報(JPSなど)が完璧にそろっていることを求めます。
開発としては、新旧システムの並行稼動や業務側の受け入れ試験準備・実施などでとても忙しい時期と被るので可能な限り早く運用組織にシステム運用を引き継ぎたい(開発側でJOB運用などをしなくてもよくなるので)という相容れない思いがあります。
運用引き継ぎをどうにかなるとないがしろにして目の前の開発や試験などにリソースを当てすぎるといざ引き継ごうとするときに「このドキュメントが足りない」や「このJOB設計はいけてない、運用が大変」などさまざまなことを指摘され、想定になかった作業が差し込まれてリソース不足に。。。なんてことがあります。(私も今現在経験中です。。。)
上記をうまく回避するポイントとしては、以下4つです。
①プロジェクト計画時にいつから運用メンバーをPJ参画させるか明確にして、運用組織から合意を得ること
※すべてのJOBの開発が完了した後、直ぐにでも運用メンバーをPJに参画させるのがべスト
②引継ぎが必要な成果物(ドキュメント)と提示時期を明確にして、運用組織と同意すること
※運用設計・運用試験・システムリリースそれぞれの工程までで必要なドキュメントを分ける
④システムリリースの条件を明確にして、運用組織と合意すること
※言った言わないを防止するため細かく決めておいた方が良い&合意事項をブレイクダウンしてタスク化する
③週1回でも良いので運用組織と定例会議を実施して引継ぎの進捗を管理する
最後に、運用と保守/開発は役割の違いから衝突することが多い関係にあります。
だからこそ殺伐とした雰囲気の中でPJを進めるのではなく、マネジメントとしては双方の意見の落としどころを見つけてお互いが納得のいく方法で運用引き継ぎを推し進めていく必要があります。(どのPJもここが難しい)
困ったら直ぐに上位にエスカレーションして判断を仰ぐなどいろいろできることはあるかと思うので、他のWEB記事や書籍等も参考にして頂ければと思います。
以上