先日某ビジネス系ユーチューバーさんの動画で恋愛相手の選び方を紹介されていました。
それによると短期的な恋愛には、自分と違うものを持っている人やすごいと思わせる人が向いているそうです。
外見が好みだとか、お金を持っているとか、自分が刺激を感じる相手は、ドキドキするジェットコースターのような情熱的な恋愛に向いています。
その一方でそのような人は長期的な恋愛にはあまり向きません。
たとえば結婚相手や人生のパートナーのような相手を探すときは、誠実さや親切さ、お互いの共通点、尊敬しあえるといった、刺激とは別の、ほっこりとした感覚を抱ける相手が向いています。
不幸になるパターンは短期的な恋愛に向いている相手に長期的な恋愛を望んだり、長期的な恋愛に向いている相手に短期的な刺激を求めることです。
この話って顧客獲得でも言える事だなあと思いませんか?
多くの人に少ない回数、商品やサービスを提供する業種では短期的恋愛のような、「斬新さ」「すごさ」「刺激性」「ドキドキ感」のあるものが売りやすいでしょう。
一方で一度ついた顧客に継続的に商品やサービスを提供する業種では「誠実さ」「共感」「尊敬」「安心感」のあるものがうまくいくでしょう。
例えば私が経営している整体院では、定期的にケアをして健康を保ちたいという人がたくさん来てくださっています。
そういう方々を集客して、定着してもらいたいなら「どこへ行っても良くならなかったお悩みがたった一回で見違えるほど良くなった!」などというキャッチコピーを使ってはいけませんね(そもそも景品表示法に触れますが笑)。
そもそも、今までの不養生で身体に不調が出ているのに、それを棚に上げて、「すぐよくなりたい」と考えるのは考えが甘いですが、こういったキャッチコピーがそのような意識を形成させてしまっているところもあります。
どちらにせよこういったコピーにひかれて来院される方々は派手な変化やすごい技術をパフォーマンス的に求めるものの、現状をしっかり把握して、計画的に改善を図るような実直な施術はすぐに飽きて離脱されます。
結果としていろいろな治療院を回っている割には良くはならないので、そこに気づいてもらいたいのですが、ある意味その過程を楽しんでおられる場合もあるので難しいものですね。
当院の場合「そう簡単には良くなりませんけど、ご自身が本当に良くなりたいなら、最大限の力を尽くしますよ」というスタンスの方が、よりマッチした顧客が来院されますし、お客さん自身の満足度も高いようです。
もちろんこれは店舗の状況にも依りますね。むしろ短期的な顧客をたくさん集めたい場合は「すぐに良くなります!」系のキャッチフレーズのほうが成功するでしょう。
この場合どちらが良い悪いではなく、相手の需要にマッチする自分の商品を用意する必要があるし、自分の提供する商品にマッチする顧客を集めることが大切だということです。
いわゆるマーケティングにおけるミスマッチを引き起こさないことですね。
皆様も一度、短期的恋愛=短期的需要、長期的恋愛=長期的需要という切り口でマーケティングを見直してみると面白いのではないでしょうか?