Cisco機器のポートチャネルのロードバランシング方式を変更する。
バランシング方式には主に以下の方式がある。
(config)# port-channel load-balance XXXXXX
転送方式 | コマンド | 説明 |
送信元MACアドレス | src-mac | 送信元MACアドレスに基づいてトラフィックを分散。 |
宛先MACアドレス | dst-mac | 宛先MACアドレスに基づいてトラフィックを分散。 |
送信元IPアドレス | src-ip | 送信元IPアドレスに基づいてトラフィックを分散。 |
宛先IPアドレス | dst-ip | 宛先IPアドレスに基づいてトラフィックを分散 |
送信元と宛先MACアドレス | src-dst-mac | 送信元と宛先MACアドレスに基づいてトラフィックを分散。 |
送信元と宛先IPアドレス | src-dst-ip | 送信元と宛先IPアドレスに基づいてトラフィックを分散。 |
送信元ポート番号 | src-port | 送信元ポート番号に基づいてトラフィックを分散 |
宛先ポート番号 | dst-port | 宛先ポート番号に基づいてトラフィックを分散 |
送信元と宛先ポート番号 | src-dst-port | 送信元ポート番号と宛先ポート番号に基づいてトラフィックを分散 |
デフォルトはsrc-mac方式。
【確認観点】
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Q. トラフィックが流れている状態で変更した場合、処理中のトラフィックはどうなるか?
A. 処理中のトラフィックだけはドロップされる。
ただし、TCP通信であれば再送されるため、目に見えた影響はない。
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Q. 今回のようにポートチャネルを複数組んでいる場合、つまり、Po1、Po2とあった場合、
上記のコマンドではPo1、Po2共に変更されてしまう。
そこで、どちらかのポートチャネルを先に変更することははできるか?
A. できない。グローバルに設定されるため、すべてのポートチャネルで共通となる。
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Q. バランシングするための計算は毎回再計算されるのか、記憶されるのか?
A. パケットを受け取ったタイミングでハッシュ値がその都度計算されバランシング先が決定する。
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Q. なぜmac、またはipといった2つの方式があるのか?
A. さまざまなフローにおいて有効にバランシングされるように設定に柔軟さを
もたせているためである。それぞれにメリットとデメリットがあるわけではない。