10月に入り、ようやく緊急事態宣言も解除されましたね。引き続き感染対策は必要ですが、少しずつでも自由な生活が戻るといいですね。
私もようやく来週末にワクチン2回目接種なので、副反応に戦々恐々としています。
前回のブログで行動自粛による運動不足で多くの方の基礎体力と心肺機能が低下しているというお話をしました。
基礎体力と心肺機能の低下は腰痛や肩こりなど筋骨格系の問題だけでなく、いろいろな病気にかかりやすくなったり、かかった病気の長期化や重症化を招くんですね。
おそらく新型コロナウイルス感染症のブレイクスルー感染や若年層での重症化も心肺機能と基礎体力の低下が一因になっていると思われます。
前回のブログで簡単に説明しておりますが、今回は「基礎体力」についてさらに見識を深めてもらいたいなと思い、掘り下げて説明していこうと思います。
「基礎体力」とは運動をするための「行動体力」の基本となる能力を指します。
「体力」には「肉体的体力」と「精神的体力(精神力)」があり、肉体的体力には行動を起こすための「行動体力」の他に、病気にかからず健康に過ごす「防衛体力」というものがあるんですね。
「行動体力」と「防衛体力」は別物ではありますが、防衛体力を高めるには①血流促進②質の良い睡眠③適度なストレス④適度な運動⑤質の良い適度な栄養が必要です。
つまりは結局のところ、①血流促進②適度なストレス③適度な運動によって防衛体力を上げることは、行動体力を高めることにつながり、行動体力を鍛える事が防衛体力を高めることになるので、2つは切っても切れない関係です。
この行動体力の基礎となる「基礎体力」とは何かというと「運動を継続したり、負傷や障害を起こすことなく基本的な行動を起こす能力」であり、同時に「健康で長生きするための体力」です。この基礎的な行動体力に、応用的な行動体力が重なって、自由な運動が可能となります。
そしてその基礎体力を構成する要素はまずはなにより「筋肉と骨」です。筋肉と骨の“質と量”が大切になってくるのですね。そして次に大切になるのは、酸素とエネルギー源を届ける「呼吸器や循環器」であり、それらの働きを統合する「脳・神経系」です。
それぞれ、面白い話題や役に立つ情報があるのですが、それをお伝えするのは今後のお楽しみとして、今回は具体的に「基礎体力を鍛えるためにどんなことをやっていくと良いか」を説明していきますね。
基礎体力を含む行動体力は主に次の4つの能力から構成されるので、それぞれを強化していく必要があります。
①筋力(パワー):身体を支え、動かす原動力
②持久力:筋力を継続するための能力
③瞬発力:筋力を瞬間的に発揮できる能力
④調整力:身体を上手に精巧に使う能力
だいたい、強化していく順番も、この順で進めていくのが良いかと思われます。
①筋力:まずは何か運動を始めて、しばらく継続する。
②持久力:運動時間、運動量、運動負荷を増やしていく。
③瞬発力:運動に緩急をつける。
④調整力:少し複雑な動作やより精度の高い運動を組み入れる。
基礎体力をつけるには、筋力の強化が第一です。その時におすすめの運動の特徴はこちらです。
・全身運動であること。もしくは下半身を重点的に使う運動であること。
・低~中程度の負荷を継続的にかけながら続けること。
・有酸素運動を基本とすること。
具体的には
A.スクワット&つま先立ち
B.ウォーキング
C.ランニング
D.全身を満遍なく動かす体操・エクササイズ … ラジオ体操、軽めのエアロビクス
などがお奨めです。
もちろん、ゴルフやテニスなども趣味と実益を兼ねてやって欲しいですし、水泳なども全身運動かつ心肺機能を高めるのに有効です。ただし、やりすぎは前者は左右の筋力バランスを損ね、後者は腕の筋肉の前後のアンバランスを損ねるので注意です。
また“体力をつける”というと真っ先に「筋トレ」が思いつくかと思いますが、筋トレはやり方によって逆に身体のバランスが崩れ、怪我の誘発やパフォーマンスの低下を起こすので注意が必要です。どちらかというと基礎体力をつけた上で、さらにパワーや瞬発力・持続力を増強したい時に使うと良いですね。
また「ストレッチ」はやり方によっては身体や筋肉を傷めるので、TPOを選びます。
お読みいただき、ありがとうございました!