一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 薬局の実情

こんにちわ。

 

薬剤師の鳥越です。

 

私が最近思うこと、それは物価は変動するのに薬価は下がり続ける不思議です。

 

2020年にコロナウイルスが流行り始めてから、輸入の規制などにより海外の薬品や薬の成分自体も日本に入って来なくなるということが起こっています。

そのため、薬の流通に規制がかかり普段発注をしたら早ければ当日、発注のタイミングによっては翌日には納品できていた薬が軒並み、納品されないということが起こっています。

 

ジェネリック医薬品ならまだ在庫があるから納品できるものがあったり、その逆で先発品なら用意ができるなんてこともしょっちゅう起きるようになりました。

 

薬の種類によっては、今日飲む薬がないと致命傷になることもあります。

そういったことが頻発するようになった2021年には、製薬会社さんやジェネリックメーカーさんがなんとかその中でも薬を届けようと工夫をして、人員を増やしたり生産ラインの変更をおこなったりして必死に薬を作ってくださっていました。

 

それでも容赦無く、2022年の4月に薬価改定という医療用医薬品の公定価格の見直しが入りました。

医薬品によっては35%も価格が落ちるものもあります。

 

つまり、薬局の資産(在庫)がある程度の%一気に減るということなんです。

 

それでは医薬品メーカーも、実際に薬が足りないことで患者さんのために必死にあるもので工面したり卸さんと掛け合う薬剤師も報われません。

 

なぜ物価や電気代は状況によって値上がりするのに、薬の値段は状況が悪くても下がり続けるのだろうと不思議で仕方のない(言っても変わらない)実情に直面しています。

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鳥越 雪恵

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