2022/06リーンゲインズとは
リーンゲインズは、短時間の断食を取り入れたダイエット法で、食事を摂る時間と全く摂らない時間を決めて、そのサイクルを繰り返します。
英語では「インターミッテント・ファースティング」と呼ばれるカテゴリーに入るダイエット法のひとつで、そのまま日本語に訳すと「断続的な断食」となります。
「食事を抜く」という意味では、最近日本でよく聞く「ファースティング・ダイエット」や「断食ダイエット」と共通する所もあります。
インターミッテント・ファースティングには、時間の区切り方や食事内容の設定によっていろいろなやり方がありますが、ここでオススメしているリーンゲインズという方法は「意図的に朝食を抜く事」と考えてもらえれば分かりやすいと思います。
欧米で人気沸騰
日本では、ここで紹介する肉体改造法をすべてまとめてリーンゲインズと認識されている感もありますが、それは少し違います。
リーンゲインズは、もともとマーティン・バークハンというスウェーデン人によって考案されました。いろんな体形や目標の人に使えるようにうまくシステム化されており、少ない手間と時間で良い結果につなげられるのが特徴で、英語圏ではその素晴らしい効果に人気が集まっています。
ここでは忙しい日本人に使える選択肢のひとつとして紹介しています。
食事の量と時間帯を工夫するので、サプリメントやダイエット食品に高いお金を使う必要はありません。このサイトでもサプリメント販売などは一切していません。
その分、しっかり自分に合った食事プランを立てる必要があるのですが、日本語ではその実践方法に関する情報がほとんど無いのが現状です。さらに英語圏での人気の高さから、8時間ダイエットというタチの悪いコピー商品も生まれました。
8時間という時間設定に魔法のような効果があるワケではないので、食事管理の重要な所から押さえて自分に合ったプラン作りをするようにしてください。
リーンゲインズの概要
食事管理の基本は変わらない
自分に合った食事量(カロリー収支・三大栄養素)を摂るという食事管理の基本は変わりません。
食事回数が少なかったり、トレーニングをする日としない日で食事を変えたりするので、その独特な時間帯設定が注目を集めがちですが、リーンゲインズでも他のダイエットと変わらずピラミッドの土台から固めていくことが重要です。
食事を摂る時間
食事を摂る時間として8時間の枠を設定し、(女性の場合は10時間)残りの16時間はまったくカロリーを摂らないようにする。
8時間というのは目安の数字でしかないので、食事時間がズレる日があっても大丈夫。
食事の時間を何時に設定するかは自由ですが、一般的な生活スタイルなら午後1時〜9時あたりにするといいでしょう。シンプルに「朝食を抜くだけ」と考えると馴染みやすいかも知れません。
食事回数
トレーニング日・休息日ごとの設定
ざっくりまとめるとリーンゲインズの食事設定はこんな感じになります。筋力トレーニングと並行して行うのが前提なので、これから身体づくりを始めようと考えている人は、こういう細かなルール設定の前にトレーニング環境を整えることから始めてください。
私はバーベルを中心にしたトレーニングをオススメしていますが、他のトレーニング方法と組み合わせて行うことも可能です。
リーンゲインズの利点
あまり聞き慣れないカタカナ言葉で、さらに「断食」というと苦しかったり、身体に良くなかったりというイメージを持たれる方もいるかも知れません。
また、これまでフィットネス業界で一般的に受け入れられてきたダイエット情報に馴染みがあると、抵抗を感じる方も少なくありません。
実際これまで一般的に勧められてきたダイエット法とは考え方が違うところがたくさんあります。どんな効果があるのかカンタンに紹介します。
減量の空腹感が少ない
体脂肪を落としたいと考えている人にとって、リーンゲインズの最大の魅力はこれでしょう。1回の食事量が多くなるので満足感を得られやすくなります。
また、この食事法を始めて数日経つと、食欲を促すグレリンなど体内のホルモンが新しい食事サイクルに合わせて調節され、全体の食事量を制限しても空腹感に悩まされにくくなります。
効率よく脂肪燃焼できる
食事のあと、ヒトの身体は食事から摂った栄養素や、体内のグリコーゲン(筋肉や肝臓に蓄えられた炭水化物)をエネルギー源にするので、脂肪燃焼が起こりにくくなります。断食中に徐々にエネルギー源がグリコーゲンから脂肪へと切り替わり、少しでも効率よく体脂肪を落とせると考えられます。(食事量の管理は必須です。)
1日6食摂らなくていい
フィットネス業界では、食事を小分けにして1日5〜6回食べるのが良いとされてきました。1回に吸収できるたんぱく質の量に限界があるから、食事回数を増やすことで基礎代謝が上がるからといった理屈が付いてきます。
実際には1日に6回も食事を摂れる環境にある人は多くないので、ストレスの原因になることも少なくありません。また、食事が用意できずプロテインなどに頼る機会が増えるので、サプリメント業界が売上目当てに広める情報も少なくありません。
リーンゲインズは、そういうトレンドに対するアンチテーゼとして生まれた側面もあります。1日6食の生活で問題でなく成果が出ている人を否定するものではありません。ただ、そういった生活にストレスを感じている方には、自由になれるきっかけになるかもしれません。
8時間に魔法のような効果はない
8時間の食事時間と16時間の断食時間が注目されがちですが、あくまでも生活リズムを作るための目安です。この時間設定に魔法のような効果があるわけではありません。
アメリカでリーンゲインズをパクった「8時間ダイエット」というのが生まれ、日本でも一時流行しましたが、8時間なんでも好きなものを好きなだけ食べて、16時間の断食がすべて無かったことにしてくれるなんてことは起こりません。