前回の不動産IDの続きになりますが、IDの導入により賃貸経営への影響として、最もわかりやすい効果がインターネットサイトからおとり広告や削除漏れが減ることです。
現在の不動産サイトの仕組みでは、仲介会社が掲載している物件情報と管理会社の入退去情報が連携しておらず、入退去時期に遅れて更新されている。また、不届きな仲介店舗は意図的に相場より安く物件を公開して問い合わせを得ようとしている。こうした面は共通IDがあれば容易に防ぐことができると見込まれている。
上記の様な部屋探しの不便さは入居者の不満や負担になっていますので、スムーズな部屋探しができることで賃貸経営にもプラスになると期待されている。
また、リフォームや修繕の履歴を容易に記録できるので、工務店や管理会社レベルでIDを共有すれば、物件の状態を正確に知ることができるため査定がしやすくなる。特に賃貸住宅の売買時においては役立ちそうです。建物設備の現状把握に手間がかからないことで、維持管理にかかるコストが減り建物価値の長期保全にも繋がり、設備や建材もIDに紐付けし記録しておけば交換や修理の手間も少なくなると期待されている。