一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • macOS Mojave のディスプレイ設定で難儀する

MacBook Pro 2018 の外部ディスプレイとして LG社 の 5K2K ウルトラワイド曲面ディスプレイを繋いだときのハマり話

動作環境は以下のとおり

Mac
Apple MacBook Pro (15-inch, 2018), 2.9 GHz Intel Core i9, 32GB メモリ
Thinderbolt 3 (USB-C) ポート x 4

https://support.apple.com/kb/SP776?locale=ja_JP

OS
macOS Mojave (バージョン 10.14.6)

ディスプレイ
LG 40WP95C-W

ディスプレイの映像入力端子
DisplayPort x 1
Thunderbolt 4 (USB-C) x 1
HDMI x 2

https://www.lg.com/jp/monitor/lg-40wp95c-w

ディスプレイケーブル
1) Thunderbolt ケーブル (ディスプレイ付属品)
2) Maxonar 8K USB Type C Displayportケーブル

試運転

まず、 1) の Thunderbolt ケーブル を刺したところ ディスプレイ側で信号を受け付けず、Thunderbolt のバージョンが異なることが原因と思い込んでいたら、あるタイミングで出力され始めた。(きっかけはわからない)
だが、実運用では、2) の DisplayPort ケーブルを使う想定だったため、これを試したところ、正常にディスプレイ出力ができた。
 

異常発生

2) の DisplayPort ケーブルが正常だったため、システム環境設定 > ディスプレイ にて、LG ULTRAWIDE の解像度設定を ディスプレイのデフォルトから 変更 を選択し、他の解像度を試したところ突如ディスプレイがブラックアウト。この状態になった場合、一定の時間後に元の設定に自動復旧または、ESCキーで復旧可能なところ、何の反応も示さず。なんらかの信号を受け付けているせいかディスプレイ側でもエラー判定されない様子。さぁ困った。
 

対策1:定番措置

  • OS再起動 → 復旧せず
  • SMCリセット → 復旧せず
  • OSをセーフモードで起動する(セーフブート) → 通常の起動にしかならない。さらに困った。

 

調査

この手の復旧手順としては、セーフモードでOSにログインし、システム環境設定 > ディスプレイ にて、ディスプレイのデフォルトを指定することで、正常な状態に戻るとされている。だが、作業の要であるセーフブートができない。
セーフモードでの起動は、OSのバージョンによって微妙に異なった紹介がネット上に散見する。Apple公式の場合は、以下のとおり。
https://support.apple.com/ja-jp/guide/mac-help/mh21245/10.14/mac/10.14
当然、真っ先にこれを試すが想定通りにならず、他の様々な方法を試すも結果はどれも同じくセーフブート成らず。
 

対策2:ターミナルから起動設定をセーフモードに固定する

過去に一度、内部バッテリーが膨張して筐体内部の配線で接触不良が発生し修理した経緯があり、これの後遺症が邪魔してる可能性があるかもしれないとか思いつつも、なんとかならないか調べていたところ、ターミナル.app からコマンド実行でセーフブート可能なことがわかった。
以下のコマンドを実行すると、OSの起動方法をセーフモードで指定することになり、設定後の次回起動がセーフモードになる。
sudo nvram boot-args=”-x”

実際にコマンドを実行すると、以下のエラーが出た。疲労が募る。
Operation not permitted

 

対策3:リカバリーモードでSIPを無効にする

これを許可させるためには、SIP (System Integrity Protection) を無効にする必要がある。
以下は、リカバリーモードを使ったやり方となる。(他の方法は知らない)
セーフモードとなる電源入れた直後の Command + P は一切反応しなかったが、リカバリーモードを指定する Command + R は反応した。しかし、なぜか通常のリカバリーモードではなく、インターネットリカバリーモード。時間がかかる。
無事、リカバリーモードで起動できたため、ユーティリティ > ターミナル を起動して以下のコマンドを実行する。
csrutil disable

以下が出力されたら成功
Successfully disabled System Integrity Protection. Please resart the machine for the changes to take effect.

以下のコマンドでSIPの設定確認が可能
csrutil status

再起動するため、以下を実行
reboot

通常のOS起動となるが、先程は受け付けてくれなかった以下のコマンドが可能となる。
sudo nvram boot-args=”-x”

OSを再起動すると、無事セーフモードとなる。ログイン画面が現れるまで45分かかるも藁にも縋る思いで待った。

システム環境設定 > ディスプレイ で ディスプレイのデフォルトを指定。ようやく復活。
 

後処理

  • セーフモードでの起動を解除するには(やらないと毎回セーフモードで起動してしまう)
    sudo nvram boot-args=””
  • SIPを有効に戻すには(また同じ現象になったら面倒なので私は戻していない)
    リカバリーモードで以下のコマンド実行して、SIPを有効に戻すこと(私は戻していない)
    csrutil enable

 

振り返り

  • 異常発生から復旧に至るまで、調査時間込みで約12時間
  • M1 Mac で 最新OSなら、こんなことが発生しなかった or 復旧も楽だった なのかもしれない(暫く調査したくない)
  • 実は、セーフモードの起動に手こずっていたとき、Time Machine のバックアップからリカバリーも試しいていた。結果復旧できなかった。ディスプレイの設定はスナップショットとれないのか…
  • 異常発生時の調査中に、1) の Thunderbolt ケーブルも試したがディスプレイに信号が届かない状態となった。また、復旧した後もこのケーブルは使えずじまい(暫くそっとしておきたい)
  • 今のところ、デフォルトの解像度 5120 x 2160 以外の設定は恐ろしくて変更する気になれない
  • 引っ越し直後の新しい試みは控えよう

 

以上、あまり遭遇しない事象とは思いますが何かのお役にたてれば幸いです。

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吉村 晋一

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