一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 商売の「コツ」とは

塾を開業して7年になります。

開業当初は

「何か効率的に儲かるコツがあるのではないか」

ということを思っていました。

ですが、最近思うのは

商売の「コツ」というのは、

実は「誰でもできる、簡単なこと」

なのではないか、ということです。

2件のたい焼き屋

近所に2件の「たい焼き屋」があります。

どちらも同じ看板なので、系列店だと思います。

立地もほぼ同じような状況。

大きなスーパーの一角に出店しています。

同じ値段、同じ材料を使っているはずなのに、

一方は繁盛店、もう一方はイマイチです。

以前、

「どうして同じ看板なのに、これほど人気に差がつくのだろう」

と思って、食べ比べてみたことがあります。

食べてみると、確かに繁盛店の方が美味しく感じられ、

イマイチ店の方は、味もイマイチでした。

ですが、実際に利用してみたら、2つの店の「差」が

ハッキリとわかりました。

「ちょっとした差」

その「差」とは、「提供方法の違い」です。

繁盛店の方は、

「隣のスーパーで買い物している間に、作っておきます」

というスタイル。

一旦注文して、買い物をした後に取りに行くと

作りたてを提供してもらえます。

一方、イマイチ店の方は、

注文したらすぐに提供されますが、

おそらく「作り置き」だと思います。

一方は「作りたて」、一方は「作り置き」。

この差が、2つの店の差なのだと思います。

立地条件は同じような感じなので、

イマイチ店の方も、

「お買い物中に作っておきます」

というスタイルを取ればいいと思うのに、やらない。

近くのお弁当屋は、

「お買い物中に作っておきます」

とやっているのだから、

気づきそうなものなのだけど、気づかない。

この「ちょっとしたところ」の気づきの差が

売上を大きく分けているのだと思います。

商売の「コツ」とは

商売の「コツ」とは、

人よりも優れたことをやることではなく、

最新機器を導入することでもなく、

「誰でもできる、簡単なこと」を当たり前にやる

ことなのではないか。

最近はそのように感じています。

この「簡単なことを、当たり前にする」ということが、

実は案外難しい。

結局、商売の「コツ」というものは

「日々の地道な積み重ね」を経て、

自分自身で気づいていくしかないのではないか。

そう思います。

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猿田 典明

長野県安曇野市で学習塾をしております。主に小中学生を指導しています。

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