一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

皆様こんにちは!鍼灸マッサージ師の工藤真(くどうまこと)と申します。

神奈川県横浜市北部を中心とした地域を対象に出張専門の治療院を開業しております。

春は苦いものを食べるのが良いと昔から言われていますがこれはどういうことでしょうか?

春が旬の食べ物、特にフキノトウなど新芽となる山菜は苦味のもとになるポリフェノールやミネラルが豊富に含まれています。これらは、新陳代謝を促進し、胃腸の働きを促し体にとって不要な物や脂肪の排出を助けます。冬を乗り越えるために色々と溜め込んだ体を春にむけて切り替えるために苦味が役立つわけです。
苦味は冬から春の体に変化するきっかけを与えてくれます。

中医学の考えでは苦味は五行の「心」に効くとされています。五臓の「心」は六腑では「小腸」とも関わりがあります。「心」の働きは血液を循環させる役割と精神を安定させる働きです。六腑の「小腸」の機能は胃で消化された食物を体にとって必要なものと不要なものとに分別する働きがあります。

苦味を適度に摂取することは精神を安定させ血の巡りを安定させ、胃腸の働きを安定させることになると中医学では考えます。また薬膳でも苦味は体内に溜まっている不要な熱や水分を軽減して興奮を落ち着ける効果があるとされています。

ただし摂り過ぎるのも問題で呼吸器系や肌、大腸などに影響し不調の元になるとされます。そして「春」は五行の「肝」の季節で肝は自律神経系を介した血流量の調整や情緒の安定、筋肉や目の働きなどを調整しています。春は暖かくなり行動力が高まりますが精神的に落ち着かなくなったりする事もあります(鬱が多くなると言われています)。そのような場合に体調を落ち着けてくれる苦味は良いわけです。また花粉症の症状の喉や目のかゆみなどにも苦味はおすすめです。

ただし元気がない人や冷えやすい人、下痢や吐き気がある人などでは、苦味を取りすぎると悪化することもあると言われています。

花粉症などで外出が億劫になり家の中にこもってばかりでは体も不調になります。春の日差しのもと屋外で行動し、お腹がすいたら適度に旬の山菜を食べて体調を整えましょう。

今回は「苦み」に関わるお話でした。

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