日本の農業には、高齢化問題と自給率低下の問題が深刻に影響を与えています。長年にわたる都市化と若者の流出により、農村地域の人口減少が進み、農家の高齢化が深刻な問題となっています。農業生産を支える若い人材の確保が急務となっています。
高齢化が進む中で、農業生産の現場での重労働はますます困難になっています。これにより、生産量が減少し、自給率が低下するという問題が生じています。日本の食糧自給率は、現在約40%であり、これは国土の特性や気候条件などの要因もあるにせよ、低い水準にあることは否定できません。
この問題を解決するために、農業生産において最新技術を導入することが必要です。自動化やIT技術を活用することで、重労働を軽減し、生産性を向上させることができます。とはいえ、自動化、IT技術の活用には資金・ノウハウが必要で日本農業の主たる個人事業主にはそのどちらも乏しいのが現状です。また、若者が農業に興味を持つきっかけを作ることも大切です。農業は、自然との共生や地域との交流など、魅力的な面が多くあります。若者にとって、その魅力を伝えることが求められています。
さらに、消費者側も、自分たちが食べる食品がどのように生産されているか、その背景や生産者の思いを知ることが大切です。消費者が地産地消を意識することで、地域の農業を支援することができます。地域の農家を応援する消費者と、その農家が提供する安心・安全な食品を提供する農家の間で、相互に信頼関係が築かれることが重要です。
今後も、農業においては多くの課題があることは否定できません。しかし、地域の生活を支える農業を守るために、私たちは一歩一歩前進していく必要があります。