一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 上咽頭炎と鼻うがいのすすめ

「上咽頭炎」をご存知ですか?

文字通り、上咽頭(のど)が炎症を起こしている状態のことをいいます。

痛みなどがない場合は、自覚症状がほとんどありません。

しかし例え痛みがなくても、上咽頭炎になることで、

様々な別の症状を引き起こすことが判明しており、なん約8割もの方が罹患しているそうです。

頭痛、肩こり、首こり、めまい、不眠、うつ、不安障害、起立性調節障害、

全身倦怠感、後鼻漏、鼻づまり、花粉症、咳喘息、喉の痛み、喉が詰まった感じ、

過敏性腸症候群、思考力・記憶力の低下、月経異常、IgA腎症、関節炎、

しびれ、慢性湿疹…などなど。

上記は関連する症状ですが、それにしても多すぎます…。しかも、これでほんの一部です。

単なる喉の不調だと放置していたら、気がついたら別の疾患を抱えてしまう危険もあるということです。

今日はこちらの「上咽頭炎」と、併発する症状のメカニズム、

そして改善方法についてお話したいと思います。

上記の症状に覚えのある方もそうでない方も、ぜひチェックしてみてください。

 

◉上咽頭炎感染の仕組み

上咽頭(鼻の奥のあたりの位置)は、左右の鼻から入った空気が合流し、

下の気管に向けて流れが変わる場所であるため、空気が滞りやすく

ジメジメしています。ここから細菌に感染し、上咽頭炎になります。

 

◉慢性上咽頭炎のセルフチェック

下記に当てはまる方は、上咽頭炎と思われます。

〼つばを飲み込むと喉が痛い

〼喉の奥が詰まった感じがある

〼喉がイガイガする

〼耳の下に伸びる胸鎖乳突筋を3本指で押してみて下さい。

痛みのある方は、上咽頭に炎症がある可能性が高いです。

(酷い場合、押さなくても痛みがある場合も…)

 

◉なぜ上咽頭炎が全身の様々な不調の原因になり得るのか?

→原因①上咽頭の粘膜にある多数のリンパ球

上咽頭は、空気の通り道なので菌やウィルスの感染が起こりやすく、

そのため多数のリンパ球がスタンバイしています。常に異物を排除できるように

臨戦体制!です。これにより、免疫反応が過剰になるという状態が起こり、

自己免疫疾患の症状が出ます(花粉症、リウマチ、等が有名ですね)。

問題のない自分の細胞までも攻撃してしまい、身体の不調が出てしまうのです。

 

→原因②上咽頭の炎症が脳のデトックスを阻害するから

上咽頭は脳に非常に近い場所に位置しています。

実は脳も、日々老廃物が出ており、これを排出しなければなりません。

脳の老廃物は、首の後ろにあるリンパ管、そして今回最大のポイントである

上咽頭を含む鼻の奥を通る2つのルートから、普通は排出されます。

しかし、上咽頭炎の炎症により鬱血している状態になると、

まるで排水管が詰まっているかのように、脳の老廃物は正常に排出されなくなってしまうのです。

これにより、脳の機能低下が起こってしまいます…(集中力・記憶力の低下、など)。

 

◉上咽頭炎の不調を改善するには?

「鼻うがい」で、上咽頭炎が原因の症状を改善する効果が期待できます!

その名の通り、鼻に水を入れて洗い流すことです。

感染元の鼻の奥をしっかり洗浄するには、この方法が最適なのです。

 

❶頭を後ろに60°傾ける

❷生理食塩水※を鼻(両鼻)に入れる

❸口の中に流れてくる→吐き出しても、そのまま飲んでしまっても大丈夫です!

※生理用食塩水は、約1%濃度の食塩水を作って使用します。

市販の鼻うがい容器に入れて実践するとやりやすいです。

この方法は自宅で気軽に行えますし、何より、身体に痛みを始めとした害がないのが最大のメリットです。

慢性的な不調のある方は、もしかすると上咽頭炎が原因なのかもしれませんよ。

症状のない方も、菌やウィルスの予防にも効果的なので、

ぜひ参考にして、習慣にしてみていただければと思います。

The following two tabs change content below.

小島 礼香

最新記事 by 小島 礼香 (全て見る)

この記事をシェアする

  • Twitterでシェア
  • Facebookでシェア
  • LINEでシェア