皆さんのご自身の健康を保つために必要なものとして5つの要素があります。
前回に引き続き、健康を司る5大要素のうち、4つめの環境についてお話したいと思います。
環境とは「自分を取り巻き、影響を与えるもの全て」を指します。
そのうち過去三話に渡って「化学的に影響を与えるもの」について、「薬」「加工食品」「内分泌かく乱物資」についてお話しました。
そして今回は「物理的に影響を与えるもの」として、気圧や温度、湿度などの人を取り巻く外的環境についてお話ししようと思います。
「天気病」や「気象病」という言葉を聞いたことがありますか?
天気病(気象病)とは気候や気象の変化で身体の不調が起こる現象です。
以前から低気圧で不調を起こす事例は「気圧病」とも言われていましたが、最近では温度差で起こる不調(寒暖差疲労といいます)も含んで考えられるようになりました。
症状としては頭痛やめまい、耳の不調、首肩の凝りや腰痛、疲労感や倦怠感、気分の落ち込みや、関節の痛みなど様々な症状があります。
季節の変わり目(特に晩秋や春先など)や梅雨の時期、台風の時期など、気候が大きく変わる時期や悪天候が続く時期に良く起こりますし、単にその時の気象で雨の日や雨の前、人によっては地震の前などに起こる場合があります。
少し話が変わるのですが、人間(に限らず多くの生物)の身体には、自分を取り巻く外的環境が変わっても、体温や血液量・血液成分など生命活動に必要な条件を自動で(無意識で)一定に保つ機能が備わっているんですね。
それをホメオスタシス(恒常性)といいます。
このホメオスタシスは人間の場合は主に自律神経という自動調整機能が担っています。
自律神経とは、身体を活動的にする交感神経(アクセルみたいなもの)と身体を休息させる副交感神経(ブレーキみたいなもの)の真逆の効果がある神経活動が拮抗しあって働きます。
この自律神経の働きが何らかの原因で上手くいかないと環境の変化に対応できずに不調を起こすんですね。
あるいは過度な環境変化にずっと対応を迫られ続けると、自律神経はうまく対応できなくなり(いわば自律神経の疲労)、不調を起こします。
この「気象病」といわれる、気温や気圧・湿度の変化によって引き起こされる不調は近年すごく増えてきているんですね。
それには以下のいくつかの理由が重なって起こっているんですね。
①地球温暖化による気象や気候の変化
②スマホ首や猫背腰など姿勢による自律神経の失調
③内耳をはじめとする「頭」の問題
このあたりを話し出すと長くなるので、次回にまとめて話させてもらいますね。
次回もぜひお読みくださいね。