一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 症例報告(肘の疲労骨折により肘が伸びない少年)

本日も症例報告をします。

今回は珍しく腰以外のクライアントを紹介します。

 

野球をやっている少年が疲労骨折によって、肘が上手く伸びなくなってしまいボールをしっかり投げられないということでした。

骨折線自体はキレイにくっついているのに、なぜ肘が伸びなくなってしまったのか?

 

ここでそもそもなんですが、

なぜ彼は疲労骨折してしまったのか?です。

簡単に使い過ぎと言えばそれまでですが、そんなわかりきったことだけであればプロ野球選手はみんな疲労骨折してしまいます。

 

伸びない、という事象だけをみるのではなく、どうしてケガをしてしまったのか?を深く掘り下げていくことが治療において大事で症状を解決する上でもプライオリティ(優先順位)が高いんです。

 

さて、

この少年はそもそもなぜケガをしてしまったのか?

原因をまとめました。

  • 手関節の可動性が悪い
  • 上肢帯の連動性が悪い

この2点です。

まず一つ目の手関節の可動性ですが、これは単純に手首が硬いです。野球をしているのであれば手首のスナップ(しなり)はとても重要です。

ですが、彼にはそのスナップが無かったのです。そのため肘の可動性も使いながら今まではボールを投げていました。

そして二つ目が上肢帯(肩・肘・手首)の連動性の悪さです。これはどういうことかというと

一つの動きに対して、例えば物を持つという動作にしてもそれぞれの関節が適切な動きが出来ていないということです。

そのため肩は外に開きたいのに肘の動きは中に入ってしまったり、手首が回らないので方の開きが悪くなったりしてしまい結果的に肘への負担となってしまいます。

 

これをほっておくと腰の痛みや他のケガにもつながるためとても野球をやれるような体ではありません。

そしてこの2点が合わさり肘が壊れ、今回疲労骨折となりました。

 

ですから、今回はこの2点を見ていけば肘は伸びる!と確信しました。

 

この少年は、週1回を3回、2週に1回2回で肘の動きは回復。

その後は月1回のメンテナンスを経て7月には完治という流れになる見込みです。

 

このようにしてケガをしてしまった後の後遺症を抱える子供たちは多いと思います。

ケガを治す事は当たり前ですが、そこからパフォーマンスを最大限に引き上げることが本当は大事なのではないかなーと私は思っています。

 

著者:寺田宗司(てらだそうじ) 昭和63年3月27日生

資格:鍼灸師 鍼灸教員免許

大阪医療技術学園 鍼灸学科卒業 明治東洋医学院 鍼灸教員養成科修了

在学中は整形外科にて術後のリハビリや慢性疼痛に対するリハビリ業務を行い

学校卒業後、中国人医師主宰の鍼灸院で2年間修業(脳神経疾患・各種神経疾患を中心に治療)

他にも、東京の漢方クリニックで東洋医学を学びより医学の見識を深める。

その後、某整体院で代理院長を3年間経験し、年間200症例以上の患者さんを診る。

その経験を基に2024年1月~奈良王寺てらだ整体院を開院。

雑誌掲載多数あり!

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