【日本を取り巻く厳しい状況】❶
民主党政権下、同盟国アメリカは決定的に日本不信に陥り、中国と接近。中国はと言うと、徹底的に日本を軽視し、中国マネーでアジア・アフリカ諸国を取り込んでいった。
2010年にはGDPで日本を抜いて世界第二位となり、軍事費は20年で40倍以上にまで膨らんでいた。
民主党政権時代、外務官僚として韓国に赴任していた松川るい氏は、「当時、日に日に日本の国際的地位が低下していくのが手に取るようにわかるのだ」と述べている。中国漁船衝突事件後、船長を解放した際には、多くの東南アジア諸国から、「日本のことをお兄さんだと思って頼りにしていたのに、失望した」という類のことを、どれだけ言われたか分からない、とも述べている。
株価は7,000円台にまで落ち込み、1ドル70円台という超円高となった。行きすぎた円高により、製造業は海外に拠点を移し、産業の空洞化が進み、雇用が失われ、その後のアベノミクス以降よりも、倒産件数は3割も多かった。日本経済は崩壊寸前というところまで悪化。
この時日本は、二等国に転落するのではないかと懸念されてさえいた。