一般社団法人 全国個人事業主支援協会

COLUMN コラム

  • 個人事業主としての士業の強みについて その3

前回、前々回に続き、今回も個人事業主としての士業の強みについて書いていきます。

今回は、

士業からの営業に対するお客様の警戒心が他の仕事に比べて非常に低い

について。

そもそも士業の営業って何?って話なのですが、これは士業ごとによって営業をかける相手もツールも変わるかと思います。

司法書士の場合、主な営業先は次のとおりです。

1.不動産屋さん

2.金融機関

3.他士業さん(特に税理士さん)

あとは、相続業務に力を入れる場合は、ホームページでの集客、葬儀屋さんへの営業というのもあります。

どの業務をメインにするかによって営業先も変わってきますが、私の場合は会社の登記を中心に行っている為、他士業さんへの営業が圧倒的に多いです。(と言っても大したことしてないんですが・・・)

本題ですが、司法書士からの営業に対するお客様の警戒心が他の仕事に比べて非常に低い理由について。

1.他の仕事に比べて競合が少ない

司法書士のメインの仕事といえば、「登記」ですが、不動産登記(権利)、相続登記、会社の登記、いずれも司法書士又は、弁護士以外は受任することができません。(一部の行政書士で登記の仕事を受任してしまっている方がいますが、全て違法(犯罪)です。)

このように資格を持っていないとできない仕事なので、ライバルが非常に少ないです。

会社の顧問業をメインに仕事をされている税理士さんの場合、顧客から登記手続きについての問い合わせを受けることが少なくないのですが、そんな時、自分では登記手続きをすることができない為、司法書士が必要になります。

しかし、開業したての税理士さんの場合、司法書士の知り合いがいないケースも多く(いても、会社の登記に詳しくない司法書士とか)、むしろ司法書士と繋がりたいと思ってくれる方が多いです。

ですので、積極的に何かを売り込むわけではなく、自分を知ってもらい、関係を築ければ、税理士さんから継続的に仕事の紹介をいただけるようになります。

2.資格を持っているということがお客様にとっての安心になる

次にこれはすべての士業に言えることかもしれませんが、●●士というだけで、「この人は専門家だから大丈夫!」と肩書を信頼して、お客様自ら様々なことを話してくれることが非常に多いです。

普通は初めて会った全く知らない人にプライバシーな話をするのは躊躇するものですが、士業の肩書がお客様の警戒心を解いてくれている部分は非常に大きいです。

しかしその分、その信頼を裏切らないように仕事を続ける限りは終わりなく、研鑽を続ければならないという責任もあります。

3.問い合わせをしてくれるお客様は既にお困りごとがある状態

ネットや広告を見て、事務所に直接お問い合わせを下さるお客様も少なくありません。

この場合、お客様は既に何かしらのお困りごとを抱えている状態です。

よって、「お客様にとって今の課題はなんなのか?」「その課題を解決するためにどのような方法があるのか?」ここをしっかりと説明することで、お客様も「是非この人に任せたい!」と思ってくれます。

自らお問い合わせをして下さる程ですから、一日も早くそのお困りごとを解決したいはずです。

 

このように、特別な営業のスキルがなくても、一般的なコミュニケーション能力があれば、営業力は資格がカバーしてくれます。

3回にわたり、個人事業主としての士業の強みについて書いてきました。

将来何かの仕事で独立したけど、何したらいいか分からないなあ…という方は、士業の資格を取得することを一つの選択肢にされてみてはいかがでしょうか!

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