【自民党総裁選】
谷垣総裁の任期満了に伴い、自民党総裁選が行われた。石破茂、石原伸晃、安倍晋三、町村信孝、そして林芳正の5人が立候補した。安倍氏は、町村派に属していながら、トップの町村氏と共に出馬した。
この時、同じく町村派の高市早苗氏は、町村氏から「一票を頼むね」と言われたが、安倍氏を支持する高市氏は、どちらかに投票することはできないとして派閥を辞めている。「私のためにそんなことしなくていいのに」と、後から知った安倍氏は怒ったという。
結果、派閥を出たり入ったりすることになり、総理総裁を目指す高市氏にとってはその基盤の弱さの根を作ることになった。
町村氏は、途中体調を崩して、最後の総裁選のチャンスを活かすことはできなかった。総理となった安倍氏は、その後、町村氏の娘婿である和田義明氏の選挙戦では全面的に応援して町村氏の妻にも感謝されている。さらに、三権の長も務めてもらうなど、最後まで筋を通している。
この総裁選の本命は、石破氏であった。次点で石原氏がつけており、石石対決と呼ばれたが、石原氏は失言によって失速。
一度目の投票では党員票に勝る石破氏が一位となり、議員票に勝る安倍氏が二位。
一位が過半数を取れていないと、一位と二位で議員票による決選投票となる。これに安倍氏が圧勝し、安倍氏の自民党総裁、再登板となった。
通常、自民党総裁選はある程度最初から結果は分かっているものだが、この時は、歴史上初めて、誰が勝つか分からない大混戦となった。そしてこの戦いに勝った安倍氏は、2012年11月に行われた衆議院総選挙での自民党の大勝利と共に、政権を奪還。
吉田茂以来の、総理再登板を果たすことになる。
日本の憲政史上最長となる、第二次安倍政権が始まる。